ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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仁倉峠(道道655号仁倉端野線)(2)

★★

 

仁倉峠(道道655号仁倉端野線)の取扱説明書

かつて砂利道の聖地としてその名を欲しいままにしてきた北の大地、北海道。その広大な面積から砂利道の路線数、総延長供に他の追随を許さない砂王国にも近年陰りが見え始め、残念ながらアスファルトという名のサイレントキラーは緩やかながらも確実に進行している。北海道=砂利道という定義が崩れつつある昨今、ここにもまた余命宣告を受けた路線がある。道道655号仁倉端野線、サロマ湖畔から始まる道道104号の仁倉より枝分かれし、道道7号に合流し端野へと繋がる日に数十台の車両が通過するか否かという超の付く過疎路線。果たしてそのような路線に二車線舗装化の意味はあるのだろうか?舗装化の是非を問うべく、現場より東海林がお伝え致します。

 

仁倉峠(道道655号仁倉端野線)2-1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

作業は順調に進行していた。と同時に遅々として進んでいないようにも見える。冬期も継続的な工事が可能な本州と比して、冬場は完全休業となる空白の半年間が、作業を否応なく遅らせるのだ。

仁倉峠(道道655号仁倉端野線)2-2/ORR

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作業現場を抜けると、そこには1.5車線の砂利道が。これにより仁倉峠は現道を拡幅しながら二車線化が進行している事が判明。即ちそれはかつての峠道が、将来的に完全消滅する事を意味する。

仁倉峠(道道655号仁倉端野線)2-3/ORR

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結論から言ってしまえば、仁倉峠に残された純粋なダート区間は、僅か数百mのみ。首の皮一枚残る貴重なダート区間を、丁寧に記録する。もうじきこの薄暗い蛇行区間もオープンカットと化すのだ。

仁倉峠(道道655号仁倉端野線)2-4/ORR

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それを示唆するかのように、急激に開けた森の左斜面には、とっくの昔に整備済みの巨大な法面が待ち構え、南北より延伸する工事のドッキング、所謂二車線舗装化は最早時間の問題とさえ思えた。

仁倉峠(道道655号仁倉端野線)2-5/ORR

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1.5車線から開放された砂利道は、当路線の交通量を無駄に持て余す幅員へと膨らみ、かつての道路状況とは比較にならない近代的な設備を誇る快走路が、更なる上を目指し続いていた。

仁倉峠(道道655号仁倉端野線)2-6/ORR

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すっかり改良された仁倉峠のサミット、そこは今やビックバイクや大型トラックが無意識にぶっ飛ばせる快走路。常に対向車を意識しながらの神経を遣う厄介な峠道というかつての面影はどこにも無い。

仁倉峠(道道655号仁倉端野線)2-7/ORR

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もうじき二車線舗装化が完了する仁倉峠をいったいどれだけの車両が利用し、その恩恵を被るというのか?3655という途轍もない番台のヘキサはそのまま残るのか?接続する日吉吉野道路の運命は?今後もこの界隈における事の推移を、生暖かく見守って行く必要がありそうだ。

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