ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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道道1146号瀬多来吉野線

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道道1146号瀬多来吉野線の取扱説明書

起点から終点に至るまで全線が砂利道という路線も、林道を除けば極稀にお目にかかれる程度で、国や県が管理する主要路線ともなればほぼ絶滅に等しく、当路線においても全道程の50%超が舗装済みであり、いつ普通の道になってもおかしくはない危機的な状況にある。道道1146号瀬多来吉野線は十勝平野の限りなく東寄りの、釧路支庁との境に近い浦幌の北約10kmの距離に位置し、沿線にはほとんど人家の見られぬ牧草と森林地帯を貫く、極めて交通量の少ない過疎路線である。幸い2007年現在当路線に改修の予兆は見られず、数年間は現状を維持すると考えられるが、景気が劇的に回復すれば、一旦沈静化していた公共工事が再び息を吹き返す訳で、当路線がいまだ予断を許さぬ状況下にある事は否めないが、このままそっとしておいてほしい希少な路線である。

 

道道1146号瀬多来吉野線1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

浦幌方面より道道597号十弗浦幌線から枝分かれした道道1146号線は、二車線のアスファルトにて牧草地帯の真っ只中を、緩やかなカーブを描き蛇行を繰り返しながら奥へ向かって続く。

道道1146号瀬多来吉野線2/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

高速移動を可能とする二車線のアスファルトが突如変貌するのは、最後に見た牧場から数km離れた地点で、1.5車線の舗装路が繋ぎ役となって、路面は瞬く間に砂利道へと変貌した。

道道1146号瀬多来吉野線3/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

冬期は除雪対象外となるそれより先に人家など存在しない。それを決定付けるかの如し電柱などのライフラインは一切見当たらない。緩やかなカーブを幾度か重ねた先に、森の割れ目が見えてきた。

道道1146号瀬多来吉野線4/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

ヘアピンに近い急激なカーブを描くそこは、厳密に言えば切り通しの峠であるが、そこだけは幅員が二車線超と広く、更に四輪が数台駐車可能なスペースが確保され、単なる離合箇所のように見える。

道道1146号瀬多来吉野線5/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

カーブミラー以外特に付帯設備も無い峠の標高は低く、丘を越えると言った方が的を射ていて、サミットからの眺望は期待外れに終わる。片面が伐採済みで、全体像が把握できるのが唯一の救いか。

道道1146号瀬多来吉野線6/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

峠より一目散に駆け下りた道道は、リバーサイドの平坦路となり、カラマツの回廊を抜ける。途中で見た唯一の人工物がゴミ最終処分場の埋立地であり、消費者の一人としてその心中は複雑だ。

道道1146号瀬多来吉野線7/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

幾瀬橋を跨げば道道974号東台留真線にぶつかり本線は終了。そこは青看以外に何も無い寂しい場所であった。橋梁手前に設置されたダート区間唯一のヘキサが、道道としての面目を保っていた。

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