ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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鈴峠(岩手県道202号普代小屋瀬線)(2)

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鈴峠(岩手県道202号普代小屋瀬線)の取扱説明書

岩手県の中でもまだ多くの未舗装林道が残るこの地区に舗装の魔の手から逃れ今でも砂利道のまま峠を越える県道が残っている。それが県道普代小屋瀬線の鈴峠である。

 

鈴峠(岩手県道202号普代小屋瀬線)2

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ここが鈴峠であるが、ここまでの行程は狭く厳しい。普通車同士の離合不能区間が長く、路面そのものも脆い。単車ならストレスは全くないが四輪だとどうだろうか?因みに県道202未舗装区間を走っていて車両とすれ違った事はこれまで一度もなく、平日の交通量は皆無に等しい。休日はマニアも含めてある程度の通行が

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あるのかも知れない。鈴峠は随分開けた峠である。峠直前の白樺の並木道を持ってしても高原の様相を呈しているとても気持ちの良い峠である。人工物は町界を示す標識が設置されている意外には何もない。峠からは尾根伝いを進む1本の林道が延びているだけである。駐車スペースすら確保されてはいない。鈴峠は周囲の山々が

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見渡せる訳でもない。自販機や峠の茶屋がある訳でもない。しかし何故か非常に落ち着くのだ。勿論晴れているという条件付きでだが。鈴峠からは勾配のきついストレートが続き、見通しはいいがブレーキから手を離す事ができない点が辛い。程なくしてダート区間が終了し舗装路となる。舗装路になってからは周囲が開け、そこからの

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眺望は素晴らしいの一言に尽きる。眼下の集落まで続く1本の道筋だけが唯一の人工物でガードレールがこの先の進むべき方向を案内している。それに導かれるように緩やかに1.5車線の舗装路を下る。やがて広大な牧草地に出るのだが北海道で見る風景に何となく似ている。巨大なクリームコロンが転がっていれば、ここで撮影

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された画像は北海道で撮影したものであると言っても誰も疑わない程である。今回の取材時も県道202ですれ違った車両は皆無であり、この県道はどうやら生活道路としては機能していないようだ。故に舗装化の可能性は低いと思われるが未舗装県道が次々に舗装されていっている昨今、鈴峠の舗装化も時間の問題と言わざるを得ない。

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交通量からは舗装する必要性は全く感じられないのだが雇用対策という大義名分の下、この県道202も舗装化されてしまう日が来るだろう。それも近い将来の事である。我々に今何が出来るだろうか?残された時間がない中で微弱ながらも訴え続けるしかない。たとえそれが叶わぬ事であったとしても傍観者よりはよっぽど

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マシである。美しき日本の道を守るべくおじさんは今日も走り続けるだろう。ブイセックスのオジセンとしてメジャーデビューするその日まで。

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