ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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売木峠

★★

 

売木峠の前説

何気なく最新の地図を眺めていると、売木峠に新トンネルが描かれているのを発見した。その昔はただただ面倒臭いな〜とだけ思い、しぶしぶ通っていた道だが、いざ旧道となるとその対応は一転し、それまで気にも留めなかった峠道が、今では気になって仕方がない。狭いながらも2車線を確保した峠道は今も健在で、強調すべき点は多くない売木峠であるが、交通が途絶え寂れたムードが漂いつつある昨今、旧道らしさを日に日に増してゆく売木峠の今を訪ねてみた。

 

売木峠

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過ぎ行く車両の数は相変わらずで、今更トンネルを突いた所でその経済効果は?と思われるほどまばらである。祝祭日に若干交通量が増える程度で、典型的な過疎地であるこの地になんでまたトンネルなんか掘っちゃった訳?と首を傾げたくなるも、出来ちゃったものはしょうがない。出来ちゃった婚が珍しくなくなりつつある世の中にあって、出来ちゃったトンも各地で頻繁に見られるようになった。

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どちらも共通しているのはこれからが大変だってとこか。これが泡銭で造ったならば大変めでたい事ではあるが、どう考えてもツケである。次世代へ繋ぐ負の遺産は姿形を税に変え、村人達に重くのしかかる。親から子へ、子から孫へと天文学的な数字に膨張したツケを、ハイどうぞと何事も無かったかのように引き渡される。

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結果生まれながらにして、1人1000万円の借金を背負う現代の子供達。その原因を知りつつもやめられない止まらないかっぱえびせん状態と化した無責任な一部の大人達の手によって、とんでもないところまで来てしまったというのが、偽らざる我が国の実情である。だが出来ちゃったものはしょうがない事は、出来ちゃった婚や売木トンネルのような出来ちゃったトンを見れば明らかだ。

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これまでと同じ事を続ければ、日本は確実にポシャる。誰も責任を取らなくなった今の日本は信用不安に陥り、多かれ少なかれ誰もが疑心暗鬼になっている。私腹を肥やしたいという欲求は誰しもが持っている。だが自分だけが満たされて果たしてそれで幸せになれるだろうか?もしもそれで幸福感を得られるとしたら、それは餓鬼である。

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自分の欲求を満たす事だけに精を出し、むさぼり続けるも決して満たされる事はない。そのおぞましい姿から、昔の人は餓鬼と呼んだ。現代のガキである。つまり子供だ。子供は自分の事で精一杯。世の中の事なんて無関心。全ての事はまわりがやってくれる。それは至極自然な事。子供ならそれでいい。でも大人は違う。大人はちゃんとしなきゃ駄目。下の者にしめしがつかない。

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そこで売木トンネルを“ちゃんと”造った。もうこれでえっちらこっちら峠を直に越える必要はない。あっちゅう間に隣の村へ行けちゃう。これが予算内で収まったのなら万々歳。でも結局のところ、借金だけが残る形になった。目には見えないけどね。そのツケはやがて増税という形で我々庶民の懐を直撃する。

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どこかで自主的にブレーキをかけない限り、この国は坂道を転げ落ちる。でも自制するってなかなか難しい。負けると分かっていても、60年前先人達は大国とドンパチ始めちゃった。過去は変えられないけど、未来なら変えられる。僕等に課せられたもの、それは我慢だと先人達は教えてくれる。

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