ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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笠峠

★★★★

 

笠峠の前説

想像を越える優良物件に舞い踊りそうになってしまったのと同時に、今後の旧道探索も慎重にならざるを得ない事を笠峠は教えてくれた。笠峠は旧道探索者にとって大変興味深い物件ではあるが、黙って攻略するには相当な覚悟が必要である。地主に許可を得て公に通行できればそれに越した事はないのだが通行許可が降りるとは思えない理由があり、難儀な峠である。

 

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

この国道にある笠トンネルに差し掛かるとトンネル手前で工事をしていて、ガードマンが僕の動きを不思議そうに見つめていた。ガードマンだけではない、作業をしているおっちゃんや続々と渋滞の列に連なる車のドライバー達の視界にも不思議な動きをする類人猿が映っていたはずである。今でこそ慣れてしまったが般ピーにはなかなかこの世界を理解してもらうのは難しい。

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言葉で説明しても分かったようで実は分かってない事の方が多い。結果不審人物扱いとなる訳だが、ここ笠峠で僕は本当の意味で不審人物扱いされる事を目の当たりにする事になる。笠トンネルは昭和483月完成だから笠峠が旧道化してかれこれ30年が経過している訳で峠への期待は膨らむ。地図上では抜けているように見えるも実際に笠峠を越えられるかどうかはやはり現地へ突撃してみない事には分からない。

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僕は笠トンネル坑口前から左に延びる旧道へと進路を取った。旧道は主導権をとっくの昔に奪われ現在は町道が本線扱いとなっていて、旧道は支線のように分かれていてゲートまで設置されている。この日は運良くオープンであったが通常は閉じているのを後で知る事になる。

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センターラインの跡が残っている箇所もあるのだが全体的は1.5車線であり、部分的には完全な1車線で離合不能な箇所もある。そんな中突如未舗装路が出現したのにはぶっちゃけ驚いた。笠峠は全線舗装だとばかり思っていたが距離は短いながらも峠越えルートには現役最後まで未舗装路が残っていたのだ。これは奇跡と言っても過言ではないだろう。

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未舗装路から再び舗装路になり幅員が広がってセンターラインのある2車線となり切り通しが見えた。そこが笠峠だ。狭い2車線の峠で駐車スペースなどはなく、現役時もただ越えるだけの峠であったようだ。笠峠からの景観は全く望めないが前後の景観はとても素晴らしい。赤松の木に覆われた山々が幾重にも連なり京の都が近いのにそれを全く感じさせない

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山深さが印象的な笠峠であった。下りに差し掛かると狭いながらもセンターラインのある2車線路がメインとなる。ぶっちゃけ1.5線幅に無理矢理白線を引いた状態で涙ぐましい努力の跡が随所に窺え僕にはこれ以上ツッコミを入れる事が出来なかった。所々で路面陥没など道は少々荒れ気味でオススメできる物件ではない。というか実はここ現在私有地となっていて一般車両は通行できないのだ。

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たまたま木材搬出作業中でゲートオープンだったので入れたものの普段はクローズだそうだ。しかもゲートは出入口に設置されているのは勿論旧道上に数箇所不規則に設置されている厳戒態勢である。実はこの付近一帯の山は松茸が採れるそうで旧道をうろつこうものならいつ警察沙汰になってもおかしくはないのだ。

怖わぁ!

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