ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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妙観寺峠

 

妙観寺峠の取扱説明書

佐賀県との県境に近い佐世保と県北の松浦とを結ぶ長崎県道40号佐世保吉井松浦線。これまで主要県道でありながら、吉井を中心に南北に立ちはだかる妙観寺、福井の両峠の難所に悩まされてきたが、近年トンネルが開通した事で佐世保松浦間を最短最速で結び、名実共に主要県道の仲間入りを果たした県道40号線の近況をご覧頂こう。

 

妙観寺峠

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旧道との分岐点にはまだ工事の残像が随所に垣間見られる。特にアスファルトの優劣は決定的で、敷かれて数年しか経ていない二車線路の表面は鮮度抜群である。ほとんどの車両が例外なく旧道を無視し過ぎ去って行く中で、一人矛先を峠に向け滑り出す。

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もう通る車両も久しくないのだろう。そう思っていた矢先視界へと飛び込んできたのは現役のバス停であった。パッと見撤去し忘れた置き土産かと思ったが、運行本数こそ少ないものの、路線バスが沿線住民の足として、いまだ旧道経由で活躍中であった。

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センターラインがオンオフを繰り返す狭い二車線も、流石主要県道を名乗るだけあり、幅員が二車線を割る事はない。低い山が幾つも連なる起伏に富んだ丘状の低山を緩い勾配で上り詰めれば、そこにはお約束のラブホ群が軒を連ねていた。因みに宿泊が3670円と非常にリーズナブルである。

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しかも峠にはバス停がある為マイカーが無くとも出撃可能である点も評価できる。石油高騰の煽りとエコ的に見ても公共交通機関である路線バスを利用して峠のラブホへ出撃する事は、21世紀のトレンドと言える。ロハスなカッポーは是非!海抜305mのサミットのほとんどは大規模な開発により

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ホテル群に占拠されているが、峠の一部に浅い切り通しが残されていた。景色には恵まれない峠であるが、その前後はどちらも開けている。下り途中には路線バスの経路とは思えぬ尋常でない勾配のヘアピンが待ち構えていた。それが妙観寺峠の最難所で、現役時代の苦悩がリアルに伝わってくる。

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九十九俺で高度を一気に下げれば、のどかな田園地帯を貫く直線路が続く。けして山深い地形ではなく、農免道路や町道が入り乱れるちょっとした丘越えという印象だが、やはりあのヘアピンがネックで、全線に渡り二車線を確保するも、大型車同士の離合には耐え難いものがあったと思われる。

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2004年3月延長が1667mもある待望の妙観寺トンネルが開通し、旧道は今通る車もまばらな寂しい状態にあるが、なんと21世紀に開通したにもかかわらず、妙観寺トンネルには充分な歩道が備わっていないのである。従って危険回避の点で歩行者とチャリは旧道経由をお勧めする。

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