ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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紫尾峠

★★★

 

紫尾峠の取扱説明書

紫尾峠直下に紫尾隧道が通されたのが昭和503月だから、紫尾峠が旧国道と化してからかなりの歳月が流れている。一部は県道に指定されている為管理されているのは間違いないのだが問題は町道に降格した区間だ。果たして管理されているのだろうか?地図には現在でも普通に通れるかの如く記載されてはいるが。

 

紫尾峠

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鹿児島は大分や熊本ほど起伏に富んでいる訳ではないので峠越えと言っても比較的緩い峠が多いように感じるのだが、なかなかそう簡単にはいかないようだ。八代海から錦江湾方面へ抜ける国道は二手に別れ堀切峠、紫尾峠をそれぞれ越え、麓にて交差する訳だが堀切峠が現在でも酷道なのに対し、紫尾峠には早い段階から隧道が突かれた。つまりそれは

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紫尾峠の方が古くから使われてきた交通の要所であり、それは重要な街道ほど番号が若い法則通り、おにぎりを見ればどちらの峠が主要な道であったのかは一目瞭然なのだが、主要道だからと言って快適な峠越えとは限らず、ここ紫尾峠も例外なく過酷な道程である事は言うまでもない。現在は県道に降格しているものの、道中には人家は皆無で

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生活道路でない以上利用者などほとんどいるはずもないのだが、旧道はお構いなく山中を迷走するのだ。意外にも視界は常に開けていて開放感には溢れている。これから目指すべき紫尾峠も遥か前方ではあるがどこからでも目視できる状態であり、ターゲットを視界から逃す事はなかった。そしてあっけなく切り通しの紫尾峠に達した。峠からは1本の支線林道が

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延びているだけで特に何もないのだが景色だけは両方向共に抜群であった。駐車スペースなどはなく現役時代から長居は許されなかったようだ。市町界を表す標識が唯一の遺構か。旧道が町道程度の降格であれば国道時代の遺構が残っていそうなものだが下手に県道に降格されたものだからおにぎりは全て撤去され代わりにヘキサが設置されている。

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もう国道遺構など無い、そう諦めかけていた矢先遂に白看が姿を現した。二又を左が紫尾温泉へ向かう道で県道はこちらを行く。右が旧国道で現在は町道になっている。実は旧国道の本番はまだ始まっておらず二又で町道となってからが本格的なデンジャラスゾーンの始まりであったのだ。両側から迫るススキの紫尾林寺木人拳の区間は路肩決壊の断崖で

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一歩踏み外したら最後谷底の村まで最短距離にて到達可能だ。この危険極まりない旧国道の断崖に流石の船越英一郎氏も緊急入院を余儀なくされる。そういう場所に限って有難い事にガードレールは一切設置されていない。かなり下ってきて幅員も広くなり誰が見ても安全と思える箇所にガードレール設置というアドベンチャールートに相応しい手の込んだ

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きめ細かい配慮は心憎い演出とハリウッドも絶賛している。紫尾峠はTAXIWの最有力候補地に選ばれているが、桜島タクシーの協力を得て断崖を滑り降りるシーンがあり、それを知った西部警察軍団が黙ってはいるはずもなかった。渡り鳥哲也氏率いる軍団が現地に駆けつけ是非爆破シーンも加えたいとかなり盛り上がっているのは僕の頭の中だけである。

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