ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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屈斜路湖畔林道

★★★

 

屈斜路湖畔林道の取扱説明書

道東観光のハイライトである屈斜路、阿寒、摩周の三湖は網走と釧路の丁度中間地点の高所に位置し、最寄りの都市は網走であるが、行政の枠組では釧路支庁に属す。三湖の中で唯一周回を許すのが屈斜路湖であり、その他は周回道路すら存在しない。クッシー騒動を持ち出すまでもなくその存在は余りにも有名で、夏場は観光客でごった返す砂湯の対岸を走る屈斜路湖畔林道は、渋滞を尻目にのんびりと誰でも気軽に走れる超初心者用コースで、渡道の際は是非走っておきたい砂利道愛好家も絶賛のロングダートである。

 

屈斜路湖畔林道1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

屈斜路湖畔を取り巻く道路は三つ。最も渋滞が激しい観光一色の路線は道道52号屈斜路摩周湖畔線で、文字通り屈斜路湖畔を約15kmに渡りなぞるも、樹木に遮られ走行中はなかなか湖面を拝む事はできない。次に国道243号線が10km近く湖畔脇を霞めるも、大半は岸から遠く離れた場所や御覧のような樹林地帯の

屈斜路湖畔林道2/ORR

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真っ只中を貫き、湖とはほとんど接点を持たない。実は屈斜路湖畔に最も長く寄り添う道路が屈斜路湖畔林道で、その距離は周回道路で最も長い21kmを誇り、その上全線ダートなのだから、三度の飯より砂利道が好きという砂オタクには堪らない逸品と言える。和琴半島を過ぎ美幌峠へ向かう国道の脇に林道の入口は

屈斜路湖畔林道3/ORR

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あるのだが、そこは案内板のひとつも立たず、湖畔へと通じる支線のひとつにしか見えない。一路線で20kmを超す未舗装林道となると日本では数えるほどしかなく、屈斜路湖畔林道の存在意義は単なる周回道路だけに収まるものではない。ガチガチに踏み馴らされた路面は、昨日今日免許を取得した初心者でも楽しめる

屈斜路湖畔林道4/ORR

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安心設計となっている。はっきり言ってしまえば当路線における唯一の難所がこのS字カーブであり、その他はほとんど見通しの良い直線コースと思って間違いない。とにかく飽きるほどの直線と緩やかなカーブのみで構成されていて、それに小気味良いアップダウンが加わり、ベテランから初心者まで二輪四輪を問わず幅広く

屈斜路湖畔林道5/ORR

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楽しめるのが屈斜路湖畔林道の売りである。波打ち際すれすれを走る区間もあれば、湖と距離を置き雑木林の真っ只中を行く林間コースありと変化に富み、常連は兎も角初めてトライする者にとっては、日本最大のカルデラ湖とそこに浮かぶ日本最大の湖中島、そして日本屈指のロングダートとが合さり、簡単に忘れる事の

屈斜路湖畔林道6/ORR

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出来ない記憶の1ページとして、脳裏に深く刻み込まれる事をこの僕が保証する。途中は湖に注ぐ幾つもの沢を跨ぎ、それと同じ数の支線林道が藻琴山方面へ向かって枝葉を伸ばしているが、どれも外輪山を越えられない。野上峠林道との分岐点が何やら只ならぬ状況となっているが、橋が落ちてしまっている現在は

屈斜路湖畔林道7/ORR

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代替ルートとして、野上峠林道が道道102号網走川湯線とを繋ぎ、一応周回林道としての面目を保っている。これが暫定的な措置かと思いきや、通行止の先を歩いて確かめてみた所、かつて道道52号線へと抜けられた湖畔林道が路盤ごと綺麗さっぱり消失し、復旧する見込みのない放置プレイ状態にあたしゃがっかりだよ!

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