ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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折橋隧道

 

栃橋隧道の取扱説明書

国道361号線の折橋隧道は開田高原にほど近い場所にある廃隧道である。新トンネルに切り替わったが新折橋トンネルと名称が引き継がれる事のなかった悲しい運命の隧道である。

 

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町道折橋線と折橋林道の三叉路である。と言ってもそれは昔の話で現在折橋隧道は塞がれており事実上三叉路とは呼べず町道折橋線と折橋林道は名称こそこの地点から変わるものの一本道である。かつて町道折橋線はここ折橋隧道を抜け木曽福島へ至っていました。

折橋林道へ進む

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国道361号線地蔵峠を通り木曽福島へ至る方法もありますが国道とはいえ狭い峠越えの道であり町道とはいえ500mにも及ぶ隧道で突かれている折橋隧道の方が楽だったに違いありません。現在は閉ざされていて内部の様子を窺い知る事は出来ませんが幅員は狭く内部離合が可能だったのかどうか今では知る術はありません。

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町道とはいえ500m以上もある隧道で内部に離合箇所を設けていた可能性は充分あり得ます。隧道の坑門周辺はコンクリで固められてしっかりとした構えです。扁額は見えにくいですが何とか確認できる状態にはあります。内部の様子が確認できず手掘りだったかどうかが非常に気になる所ではあります。

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反対側です。国道361号線の新地蔵トンネルが見えます。この分岐からきそふくしまスキー場へと上る訳ですが、近年完成した新地蔵トンネルは折橋隧道に対する新トンネルであり何故新折橋トンネルとしなかったのでしょうか?それは3桁国道が地蔵峠に対する全く別規格の新ルートを町道折橋線に重ねて建設したからです。

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2km近くもある長大トンネルに旧道の峠名を配置しただけならば地蔵トンネルでいいはずです。ところが新地蔵トンネルと付けられた事は新があれば旧があるという理論からするとつじつまが合いません。遥か上部にかつて折橋隧道が存在した事を表すので新と付け旧国道の峠名を配した事でなんだかややこしくなってしまいました。

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スキー場の中のかつての町道を上ってくると旧道らしい道が分岐し、すぐに真新しい建造物が道を塞ぐ形で設置され、ここにかつて道があった事を感じさせない状況になっています。舗装路であったはずの上には夥しい量の砕石が敷かれ道路の痕跡はほとんど掻き消されていました。この画像の正面中央にあるのが隧道坑口です。

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と言っても全くピンと来ない程山の斜面と同化してしまっていますので近づいてみて初めてここにかつて隧道があった痕跡を発見できました。石組みの側壁と坑門上部だけがわずかに確認できます。数年後土砂の堆積で跡形もなくこの世から消え去る事は間違いありません。さようなら折橋隧道!

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