ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

トップ>隧道電撃ネットワーク>甲信越>新潟>旭隧道

旭隧道(4)

★★★★★

 

旭隧道の取扱説明書

恐らく生粋の人力による手掘り現役道路隧道では国内最長ではなかろうか。容姿距離供にR291中山隧道に匹敵し中山隧道が現役を退いた今、人力のみによる手掘り隧道のトップランナーはここだ!

 

image001

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

隧道を抜けてからも峠を越えてきたであろう電柱と合流し緩やかに蛇行しながら道は山奥へと続いている。人の往来は今でもあるようで草は刈られており路面状況も落石などなくそれなりに良好である。離合箇所はほとんどないので交通量は極小なのだろう。豪雪地帯だけに冬は埋まってしまうのだろうか?峠道にトンネルを

image003

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

掘る事により冬でも通行可能になったりするがここ旭隧道はそれには該当しない。吉野屋地区に至る斜度が急でしかも狭い。隧道内は冬期完全に路面凍結し氷柱も凄いのが出来るだろう。と想像すると真冬の旭隧道も見てみたいと好奇心がくすぐられる。杉林の未舗装路を進むと1軒の人家が現れた。吉野屋地区から旭隧道を経て

image005

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

ここまで1軒の人家も存在しない。果たして人は住んでいるのだろうか?電線が引いてある事からも現在も住んでいる可能性は高い。と、あっさりここの住人が姿を現した。勿論彼は地底人ではない。そして興味深い話を聞く事ができた。この先人家はなく舗装化されている馬場元町林道へと繋がっている事。馬場元町林道は近年

image007

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

開通した林道で、それまでは旭隧道しか町に下りる手段がなかった事。そして旭隧道開通以前は徒歩にて峠越えをしていた事。車が隧道を通れるようになったのは戦後である。しかし隧道そのものはもっと昔から存在していたという。吉野屋地区に水を供給する為に水路として開削された隧道が旭隧道で当時の幅は人1人がやっと

image009

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

通れる幅だったそうな。戦後の復興支援対策も兼ねて自動車も通してほしいという願いが叶い隧道を拡幅する事になる。当時同じ新潟県に人力のみによる長大隧道完成という話に触発され旭隧道も人力だけでの開削となる。触発を受けたのは言うまでもないR291中山隧道だ。内部の様子はほぼ同じ造りで距離にして100m

image011

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

旭隧道の方が短いが全くの無名な道にこれほどのお宝隧道が存在し今でも現役で供用されている事は零戦が現役で飛ぶ位ミラクルである。彼の話を聞けた事で内部の水もわざと通している事がわかった。最後にもうひとつ興味深い話を聞く事ができた。彼は隧道内部ではち合わせを経験していた!数百m延々とバックしたそう

image013

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

である。想像するだけでも恐ろしい。バックトゥーザ・ニコルを大幅に上回るバックトゥーザ・つゆだくの登場だ。因みに吉野屋地区に吉野家はまだ出店していない。

旭隧道3へ戻る

トップサイトナビゲーター管理人について感想・お問い合わせ