ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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岩殿山隧道

 

岩殿山隧道の取扱説明書

岩殿山隧道は日本3大奇橋の1つである猿橋の近くを通る国道139号線にある隧道で無意識に何度か通っているはずだが本格的な調査は今回が初めてである。

 

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国道139号線岩殿山隧道は岩殿山634mを大きく迂回する直下に位置し名称もそこから付けられたようである。市街からそう遠くない場所にあるはずだが行けども行けども見当たらず予定の場所を通り過ぎ遥か先まで進んでみたがお目当ての隧道は全く見つからない。何度も無意識に通過しているはずだが記憶には全く残っていない。

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地図と照らし合わせて戻ってくると怪しい箇所を発見する。当初何事もなく通過した国道上に切り通しがあるにはあったが全く気にする事はなく通り過ぎてしまった。何故ならば新築の一戸建てが乱立するニュータウンであったからだ。こんなこ綺麗な場所に隧道なんてものがあるはずがないと思っていた為である。

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あるはずがないと言うよりあってはならないと言った方が正しいだろう。もし自分が将来ずっと住むであろう一戸建ての目と鼻の先に隧道なるおどろおどろしいものがあったとしたらどうだろう?買う気になれるだろうか?本人が買う気になったとしても子供達や奥さんは怖がるかも知れない。

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ましてや売る側の業者にとっても不気味な隧道はやっかい物扱いだろう。イメージダウンに繋がりかねないからである。まあいずれにせよ岩殿山隧道はとっくの昔に抹殺されていました。臭い物には蓋をしろという事なのでしょうか?僅かに石組みの側壁跡と坑口上部が確認できましたが水道局の敷地で容易に近づけませんでした。

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という事で反対側にやってまいりました。幸いこちら側にはしっかりと坑口が残されていました。3桁国道とか言いながらしっかりおにぎりが、しかもどアップで写し込んだ事で岩殿山隧道も成仏できるのかも知れません。隧道を崩さずに残し記念碑のようなものまであるという事は長年に渡り愛されてきた隧道だったのかも知れません。

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新トンネルを突かずにきり通しにする例はこれまでもいくつか紹介してきました。ここは切り通しではなく片側は完全に切り崩してベッドタウンになっている訳で今までとは違った特殊な例です。残念ながら分厚いコンクリで塞がれ今では内部の様子を窺い知る事は出来ません。側壁を含む坑口周辺は手付かずのまま残っています。

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幅員から想像するには普通車同士の離合も不可能だったのではないでしょうか。路線バスも通っていたはずで過密する人口で交通量も増える中、交互通行に限界があったのかも知れません。

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