ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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矢口隧道(2

 

矢口隧道の取扱説明書

熊野街道は常に熊野灘に面している訳ではなく、時には山中深く分け入り、その代役としてローカル国道や県道が、動脈から派生する毛細血管の如き、縦横無尽に伸びている。尾鷲湾の先に浮かぶ半島の主要路である県道は複数のトンネルによって結ばれているが、その多くが近年になって付け替えられた。半島の付け根付近に位置する矢口隧道であるが、新トンネルが完成する直前の、現役として末期の頃に改修が行われてしまったのか、期待に反しそこにあったのは余りにも一般的なコンクリ隧道であった。初代を改修したと思われる矢口隧道の竣工当初の姿が見られないのは非常に残念ではあるが、現在でも封鎖される事なく通り抜け可能であり、矢口隧道は今後も現状のままであってもらいたい。

 

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なんという事だろう、教授の鼻下にあったはずのトレードマークであるちょびヒゲが、一瞬のミスによって実にその95%が失われていたのである。手元が狂ったと言えばそれまでだが、そこに寝ているクランケはもはや吉村教授ではなく、単なるおっさんであった。三角形のヒゲという新たなトレンドを生み出す歴史的瞬間であったにもかかわらず、三角形に整えるどころか、そのほとんどを一瞬にして剃り落としてしまうという失態を演じ、想定外の事態に酷く狼狽したが、僕はワラをも掴む思いで、ある先生に電話した。

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事情を説明すると、とにかく連れて来いと言う。天は我に見方した。これでもう安心だ。僕は教授を担ぎ上げ、車に乗せるや否や夜の歌舞伎町へと急行した。病院の前にはリュウ先生が待ち構えていた。「どうしたんだへなり君?まあいい、事情は後で聞くとして、とりあえず中へ」教授を担ぎ上げオペ室へ向かう。「先生何とかなりますか?」「何とかと言われても、ここは犬猫病院じゃからのう、まあ全力は尽くすが、問題は毛をどうするかじゃ。

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毛根付きでないといかん」足元を見ればそこにはまとまった犬やら猫やらの毛が無造作に転がっていて、中には毛根付きの毛も多数見られた。しかし教授のヒゲに動物の毛を植毛するのはいかがなものかと。そこで僕は自分の毛を毛根ごと提供するか否かの決断を迫られた。苦汁の選択であったが、僕は自分の毛を提供する事にした。

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僕は迷う事なくパンツの中に手を偲ばせ、毛を掴んだその手を思いっきり引っ張った。あぅっ!「先生、これを使って下さい!」「よ〜し分かった、すぐにオペにかかるから、待合室で待ってなさい。」「先生宜しくお願いします!」僕はチョー・リュウ先生に全てを委ね、待合室で祈る事3時間、すっかり窓の外も薄明るくなった頃、オペ室の赤ランプが消灯した。精根尽き果てたご様子のリュウ先生であったが、僕に向かって力強くこういった。

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「手術は成功だ」僕はリュウ先生に深々と頭を下げ、世が明け切る前に教授を寝室へ戻す為、吉村邸へと急いだ。そしていつもと変わらぬ平凡な朝はやってきた。洗面台で歯を磨いていた教授の手が止まったのは、微かなアンモニア臭をキャッチしたからだ。そして鏡を見た瞬間再び手が止まった。

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なんじゃこりゃぁ〜!鏡に映っていたのは、整ったちょびヒゲではなく、ちりちりと化したまるで陰毛のようなヒゲであった。それは紛れも無い僕の陰毛そのものなのだが、そんな事とは露知らず教授はドライヤーを使って必死にストレート化を試みる。が、ことごとく失敗に終わった。何故だ?

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だって陰毛だもん。いったい何があったんだ?スナイパーが狙撃に失敗したの。作治は思った。これがツタンカーメンの呪いか。焦る作治。しかし作治は頑張った。整髪剤やらを駆使し、試行錯誤の末に何とか普段の状態にまで漕ぎ付けたのだ。今日も何事も無かったかのように教壇に立つ教授。自慢のヒゲが僕の陰毛とも知らずに。

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