ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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砥石隧道

 

砥石隧道の取扱説明書

現役の県道にある砥石隧道は坑門には見るべき点が少ないものの内部はテボッチャーでその距離の長さも半端ではなく現役の隧道としてはなかなかいい物件と言える。

 

砥石隧道

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現役の隧道でおいしい物件というのはなかなかあるものではない。報告書に起こせるような物件もそうそうある訳ではない中で、ヒットとなるとその確率は更に下がる。逆説的に言えば取材はしても報告書として日の目を見ない物件の数の方が当然多く、膨大な数の没ネタの上に1本の報告書が成り立っていると言っても過言ではない。故にそうそうヒットに繋がる

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訳ではなく、ましてやホームランなんて言わずもがな。現役の道路だけで言えば確率はもっと悪く、そこは旧廃道が補っていて何とかバランスが保たれていると言えよう。だから現役の物件でおいしい所に当たるとそれはもう秀樹還暦となる訳だ。この県道にある物件も正直それほど期待してはいなかった。何せ現役の隧道であるし地図上から旧道もなさそうな事が

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読み取れていたからだ。現場に到着すると早速高さ、幅の制限標識がお出迎えだ。その先に鳥居のような形をした虎塗りの制限バーが設置されていて、何やらただならぬものを感じる。坑門直前は掘割というよりかなりの高さから鋭角に切り通され、無理が祟ったのか法面はかなり上部まで補修され落石防護壁まで新たに設けられている。砥石隧道の坑門はいたって

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シンプルなコンクリ仕様だ。坑門そのものが斜めっていて妙に歪な形をしている。すぐにカーブとなっている為向こうの光は当然見えない。装飾は笠石と扁額のみという非常にシンプルな造りで坑門には特徴が少ない。早速内部へ潜入してみる。これが当たった。カーブを曲がるとそこからはストレートになる。それも延長距離が半端ではない。しかも滑らかだった

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内壁は最初だけで、直線に向くや否や凹凸の激しいテボッチャーと化した。コンクリ噴き付けで薄化粧はされているものの、その長さ故に洞窟探検気分に浸れる。現役の隧道だけあって照明も設置されているのは安心材料であった。大型車が通れないのではないかと思える坑門の狭さであったが坑内は意外と広く、内部だけ見れば大型車1台は楽勝で、普通車が歩行者を充分に交わせるだけの幅員がある。

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砥石隧道を徒歩で抜けるとなると相当な時間を要し、それが断面の大きさに現れているのかも知れない。内部には離合箇所が設置されておらず、対向車は当然坑門前で待機する事になる訳だが、車でもライトの明りが見えてから抜け出てくるまでかなりの時間が掛かっている。こちら側の坑門はやや断面が広く反対側とは造りが異なっている。坑門は道路に対して

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正面を向いているので反対側と違って歪みはない。但し隧道を抜けるとすぐにカーブとなっているので見通しは良くない。また両坑口共に言える事だが対向車を避けるスペースがほとんどない。まあ県道とは名ばかりで交通量も皆無に等しい訳だからこれで成立しているのだろう。反対側では見えなかった稜線は意外と高く峰越えを断念したのも納得である。

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