ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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中三坂隧道

 

中三坂隧道の取扱説明書

広島県でも山深い山中でスノーシェードが設けられている事と狭い2車線の幅員から冬期の通行はそれなりに難儀であったようだ。坑口ははっきり言って全く面白みに欠けるが、それでいて完全封鎖されてしまっているのだから最低ランクも仕方あるまい。せめて戸倉、志戸坂のように内部が見られる状態であればと思うと残念でならない。しかし両口とも扉が設置されているので何かに二次利用されているのかも知れない。

 

中三坂隧道

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中三坂トンネルに差し掛かると見間違いようのない程圧倒的なスケールで存在する旧道が視界に入る。元国道だけあってセンターラインはほとんど消失しかけているものの大型車同士が離合可能なその幅員は疑いようのない旧国道の遺構であった。旧道から見る現トンネルは随分低い位置に開けられているが以前は緩やかな上りで峠近くまで達してから

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長くはないトンネルで抜けていたようだ。黒坊林道というメジャー林道が派生していて、これまで何度か通過しているが目と鼻の先にある中三坂隧道を訪れるのは今回が初めてで、いったいどのような姿をしているのかとても楽しみであった。稜線にV字の切れ込みが見えるあれが目指すべき中三坂隧道だ。トンネルの竣工が19938月であるから僕が

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黒坊林道を最初に訪れた時期とほぼ重なり当時訪れていれば意識する事はなかったと思うが無意識にも通過はしていたかも知れないと考えると、目の前に現れた完全封鎖の中三坂隧道の姿は残念でならない。隧道手前から深めに切り通された両側の側壁は崩れ易いのかコンクリでしっかりと固められており、それがしばらく続く状態で坑口まで引き込まれ

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隧道内部に至っている訳だが狭い2車線と合わせて随分と圧迫感がある。今では内部がどのような状態であったのか窺い知る事は出来ないが幅員から普通車同士の内部離合は可能であったようだが大型車が進入した場合通行は厳しかったのではないだろうか?制限標識類がほとんど外されてしまっていて当時の緊迫感はまるで伝わってこない。

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現場の様子からはずっと昔から閉じられたままという感じで現役時の様子がイメージし難い。反対側は自然の猛威にさらされていて2車線のアスファルトが1車線にまで減少しアスファルトの割れ目には植物が着床し、しっかりと根付きもはや自然に還る一歩手前の状態である。そんな中にスノーシェルターが姿を現す。夏から秋にかけてしか訪れた事が

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ないので、いまいち感覚が掴めないのだが、ここは結構な高地で近くにはスキー場が密集していて、まともに雪が降る地域なのだろう。その為坑口を出てすぐカーブとなっているこちら側は吹雪対策でスノーシェードが用意されている。それにしても両側の側溝が深く気持ち路面も傾いていて脱輪して側溝に嵌ったなんて事態も結構あったのではないかと

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現場の様子から推察でき、少なからず危険であったのではないかと判断できる。スキー場も多い事から冬期はバスの通行も少なくはなかったはずで、中三坂隧道はそれなりの難所であったに違いない。こちら側も綺麗に埋められてしまっている上、スノーシェードで接合された中途半端な坑口に何だが不完全燃焼のまま僕はこの地を後にせざるを得なかった。

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