ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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七曲隧道

★★★

 

七曲隧道の取扱説明書

新七曲トンネルの開通が19968月だから比較的旧道化してから日が浅い部類に入る七曲隧道。現在見る事の出来る坑門は昭和初期のモダンな姿をしている。封鎖される事なく現在も通行可能であるのが有難い。

 

七曲隧道

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この界隈の道路に共通しているのが山陰と山陽を結ぶ垂直ラインの整備は進んでいるのに対し水平に移動する主要道が存在せず上下の移動は楽なのに左右の移動は困難を極める。見通しが悪い上に断続的に続く1.5車線路の所謂酷道だけで構成されており縦横無尽に配されてはいるのだがストレートに横断する道路が存在しない為ほんの僅かな距離を移動するのに

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やたら時間だけが掛かってしまう。広域農道を1本通して頂く事でこの界隈の交通事情は劇的に変わるだろうし、横の繋がりも強化されると思うので是非早急に対処して頂きたい。ここ七曲隧道もかつては未整備路線のひとつに過ぎなかったが現在は新七曲トンネルとそれに伴う高規格道路の建設で主要県道の面目に恥じない道に生まれ変わった。

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でもやっぱりここも縦ラインなんで、そろそろ真面目に横ラインの整備も始めてもらいたいと思う。現道沿い左側に延びる1.5車線の舗装路、それが旧道であるが現在でもヘキサが当時のまま残されていた。現道が新七曲トンネルに吸い込まれたのを見届け、その真上をかすめた所に七曲隧道がある。昭和初期と思われる古いタイプの造りだ。

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この日朝から小雨が降る中、取材をするかどうか出発間際まで迷ったのだが雨足が弱まるのを見計らって一路七曲隧道を目指した。それでも雨は止むどころか次第に雨足は強くなる一方で旧道との分岐を発見した時点でヤル気は完全に失っていた。しかし坑門を見た瞬間来て良かったとそれまでの憂鬱な気分は一瞬にして解消していた。それは僕のお気に入り

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属する造りであったからだ。隧道内部で雨足が弱まるまでしばらく待機する。それも内部のネオン管がいまだに点灯しているからに他ならない。内部は普通車同士の離合は何とか可能な幅員で全面コンクリの近代的な造りだ。それに対し坑門のモダンな造りがとてもいい感じだ。ベージュとホワイトのツートンカラーと微妙に凹凸のある表面は手作業に

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よるものなのか機械的な感じが全くなくアナログ全快な所も好感が持てる。また反対口とは全く違う構造であるのも大きな特徴だ。こちら側は門柱もどきまで備わっているのに反対側にはそれがない。どちらかを後年修復した感じでもなく当初から意図的に別々にデザインされたのだろうか?坑口脇から更に上へと延びる1本の道があるが旧旧道だろうか。

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坑口前の線形をよく見ればお分かり頂けると思うが、待避所のように膨らんでいる場所が旧道で隧道坑口前がかつてはヘアピンコーナーとなっていたようだ。旧道らしき道は隧道から離れてゆく形で更に高度を上げて山奥へと消えている。この日は再び激しく降り出した雨により取材は中止しているが次回改めて山奥へ続く道も調査したいと思う。

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