ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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当別隧道(当別峠)

 

当別隧道(当別峠)の取扱説明書

高知県高知市と豊後水道を隔て大分県大分市を結ぶ国道197号線は、夥しい数の峠が数珠繋ぎで険路が売りの四国でも稀に見る難路線で、それは近年まで道路番号の語呂合わせによる「イクナ」との掛け合わせで“行くな国道”と称され、一般ドライバーの手に負えるような路線ではなかった。全線を実直にトレースするのは一部の熱狂的な狭路愛好家のみといった時代も今は昔、佐田岬半島のメロディラインを筆頭にほぼ全線に渡り大幅なテコ入れが成され、近年ではまるで勝手が違う別路線のような様相を呈し、かつての酷道ぶりはすっかり鳴りを潜めている。檮原街道の難所では筆頭格に挙げられる当別峠。そこに大型車同士の対向待ちという日常的な光景を生み出した当別隧道。行詰る時代の壁を打破した維新の道に鎮魂歌を捧ぐ。

 

当別隧道(当別峠)

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当別峠における車道としては三代目に当たる当別峠トンネルが2003年に開通し、前後の取り付け部分も含めた当別峠道路の完成は、周辺の様相を一変させた。僕の中ではいまだに現道のように思えてならない散々走り抜いたこの道も、過ぎ行く車両など幾許も無い。旧道と化した二車線路を駆け上れば当別隧道の坑門と

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頭上に見る初代の堀割が、相変わらずの面持ちで出迎えてくれる。現道はそこに峠が立ちはだかる事を全く意識させない線形になっているが、旧道は明らかに難所の接近を予感させる長いダラダラ坂が続く。センターラインの刷られる二車線路は、あたかもその先に一般的なトンネルを想像させるが、実の所そこに構えるは

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一昔前の足りない規格と、とぼけた風貌を併せ持つ昭和中期の佳作である。この大型車泣かせのなんちゃって二車線に、僅か数年前まで幾多のドライバーが辛酸を嘗めてきたのは記憶に新しい。いつ何時当別峠の変や当別峠の乱、当別峠一揆に当別峠殺人事件などが勃発しても不思議でない仁義なき闘いが24時間

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365日昼夜を問わず昭和38年の竣工以来30余年に渡り繰り広げられてきた。その間もお上は知らぬ存ぜぬの一点張りで、利用者からのクレーマー・クレーマーもその都度揉み消し、長らくの間沈黙を守り通してきた当別隧道。2003年の当別峠トンネルの開通をもって民の陳情を捩じ伏せる格好で強引に幕引きをし、何事も

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無かったかのように振舞う新トンネルは、大型車の相互通行を実現し尚お釣りが来るフル規格で、当別隧道の必要性はほとんど感じられない。だが路線バスは現在も旧道経由で運行されており、当別峠前後の沿線住民が総じて古里を後にしない限り、当別隧道は今後も職務を全うするだろう。江戸末期の文久2年には土佐

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藩を脱藩した坂本龍馬がこの峠を越し長浜へと抜けている。幕末には薩長同盟を成立させ、大政奉還を実現させた事は周知の通りで、自由民権の思想家植木枝盛は「自由は土佐の山間より」なる言葉を残している。自由への通路もといその源泉であった維新の道当別峠。龍馬を尊敬する鉄矢武田より当別隧道に贈る言葉。

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暮れなずむ街の 光と影の中

去りゆくあだたへ ぼぶぶぼぼば

ばばびびぼばべで ぼぼべぶぼびぼ

ばびばばべぶばで ばぶぼーばびび

びぽばばばばびびば ぼぼいぼぼ

びぽびばばばびぶ べぴぷぼばばば

ばぼばばばべべば ばびびぶびぶばば

ばびぶぶばばばべ ぼぶぶぼぼば♪

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