ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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名古屋隧道

 

名古屋隧道の取扱説明書

19943月新名古屋トンネルが完成するまで主要国道の隧道として一線級で活躍してきた名古屋隧道も現在は隠居の身となって真隣で静かに佇んでいる。現役を退いてから10年と日が浅い物件だが、ドラマティックな遍歴のあるこの峠を語るには外せない存在であくまで序章と思って頂きたい。

 

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この国道にある新名古屋トンネルに差し掛かると好むと好まざると否応なくここを行き来する者の視界に飛び込んで来るのが先代の名古屋隧道である。初代ではなく先代である。その事はいずれ明かすとしてまずは並んだ二つの隧道をご覧頂きたい。現在の新名古屋トンネルは大型車の離合を楽にこなせる広さなのに対し、名古屋隧道の狭さときたらあ〜た

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なんざんしょ。早速近づいてみよう。現在は坑口手前まで車両が近づけないようチェーンが張られているが、現国道沿いの目立つ場所で不法投棄やいたずらなどなかなか出来るものではないのであんまり意味は無い。では早速坑口の検証に入ろう。吊り下げ式の補強が施されたトラ塗りの高さ制限バーに名古屋トンネルの名称と長さ、高さを示す二種類の看板と

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オプションパーツは豊富だ。そして扁額だが「なごや隧道」と平仮名表記である。今更だが名古屋は小学生でも読めると思うので出来れば「名古屋ずいどう」と表記してあげた方が親切かと思うんだな。名古屋隧道は坑口のオプションパーツがあって初めて見栄えのある隧道となるが、それらを取り外したら全く食指の動かない特徴の無いただの

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コンクリ隧道でしかない。言い換えれば均整が取れ過ぎていて掴み所がないという事だ。鉄パイプによって塞がれている為内部への進入は出来ないが凹凸のない滑らかな曲線はもはや隧道と呼べず、坑門と併せて立派なトンネルと言えよう。名古屋隧道は昭和三十三年三月竣工だから当時はまだトンネルという言葉が一般的ではなく隧道と呼ぶのが普通だったと

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思われ、もう少し時代がずれていたならば扁額も名古屋トンネルとなっていたかも知れない。新名古屋トンネルを潜り反対側へ移動して来ると何やら工事用の資材が山積みされ坑口全体が見渡せない状態で1車線は完全に資材置場として潰されていた。手入れが全くされていない為周囲の雑木林は荒れ放題でこちら側はこのまま凄みを増し近付き難い様相を呈する事が

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予想される。思えば反対側坑口手前には人家があり、曲りなりにも手入れがされているようであるが、こちらは放置プレー全快であった。50キロの速度規制がアスファルトに刷り込まれたままだが、かつてここを50キロで車両が突っ込んでいったのだろうか?普通車だったら可能だが大型車同士の場合はどのように処理していたのだろうか?目立つ新名古屋

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トンネルの脇の暗がりに潜む一点の小さな光。余りにも対照的な新旧トンネルであるが簡易バリケードのみで封鎖されている名古屋隧道は落盤などもなく保存状態も良好で新名古屋トンネルが何等かの理由で通行不可となった場合ズバリ代替ルートとして現在でも充分機能するのは間違いない。ただ大型車が50キロで突っ込むには若干勇気が要りますがね。

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