ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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坂本隧道

★★★

 

坂本隧道の取扱説明書

明治末期竣工の坂本隧道はオールレンガ巻きの貴重な物件であるが落盤の恐れがあるのか補修工事が成されていて、もすかして内部に全面補強板が設置されレンガ巻きが拝めなくなるかも知れないが坑門はいじられる事はなく、またバスが旧道を通っている事からも封鎖は有り得ず、厚いか薄いかは別にして化粧は施されるかも知れないが今後も封鎖の心配はない。

 

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童学寺隧道の報告書が芥川賞の純文学部門にノミネートされ、あわや芥川賞受賞かという所までいったが残念ながら落選となった訳だが、来年は芥川、直木のダブル受賞を目指し既に脳内エントリーは完了している。童学寺隧道からそう遠くない場所にこれまたお宝隧道が眠っていたとは驚きだ。勝浦川と共に遡上してきたこの県道が本流とは大きく離れ、

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支流である坂本川に進路を取るのは恐らく地形の激しさからだろう。別々の道を歩み再び上流で合流する間に県道は峠越えを果たす。厳しい地形の本流を嫌って人々は比較的緩やかな地形の坂本川沿いに住み着いた。現道との分岐は宿場のような雰囲気が漂っていて、何やら歴史街道のようだ。それは峠へ近付けば近付く程色濃くなり隧道へ達する頃には

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完全に宿場町の様相を呈していた。東海道や中山道のようなはっきりとしたものではないにせよ、この界隈では古くから使われていた街道筋である事は素人目にも明白で、この道は隠れた名道と言えるのかも知れない。さて坂本隧道に辿り着いたのはいいが、なんとした事か通行止となっているではないか!あれだけ今日視察に行くからねと知事に

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念を押しておいたにも拘らずこの有様だ。ところでこの様子に一抹の不安を憶えた方もおいでだろう。そう、封鎖の前兆かという事だが、どうやら補修の為の一時的な措置である事が現地の方の話で分かった。今回通り抜けできなかったのは残念だが、童学寺隧道の二の舞にはならないだけでも良しとせねばなるまい。明治後期竣工のオールレンガ巻きは圧巻で

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距離がそう長くない割には、照明まで設置されているのは感心してしまう。バス1台がギリギリガールズであるが、何と今でもバスが旧道を通っているのだ。道路を挟んで両側には家がびっしりと連なり人家が途切れる事なく続いている。そこにバス停が立っているのは上り途中でも視界に入っていたのだが、坂本隧道を抜けてからもバス停は続いており

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とうとう現道に合流するまでバス停は設置されていた。つまり路線バスが今でも狭い旧道を通っているのは確実で、坂本隧道が通れない間はどのように運行しているのか分からないが、一時運休或いは両側から峠へ向けて往復しているのか、いずれにせよ補修工事が終わり無事再開した暁にはバスやマイカーが頻繁に往来し滞っていた峠を挟む東西の交流が

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活発になるに違いない。坑門は両側共に色褪せている事と植物の侵食によってかなり接近して見ないとレンガ隧道には見えない。また、扁額もあるのかないのかよく分からないし、後付けの高さ制限バーがある事によってせっかくのいい雰囲気が相殺されてしまっているのは残念だ。次回こそは通り抜けられるのを期待しつつ僕は坂本隧道を後にした。

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