ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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榎迫隧道

 

榎迫隧道の取扱説明書

どんな姿をしているのか期待してこの地にやってきたが榎迫隧道は両坑口共に封鎖され今では坑門の極一部を確認できるのみとなってしまった。現道は間横を2車線のオープンカットにて通されている。

 

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天ヶ瀬と阿蘇の間を結びいくつもの主要路と交差するこの県道において唯一期待でいそうだったのがこの榎迫隧道である。この県道の大半は1.5車線の狭い山道で特に集落内を通過する場合は狭い道路伝いに人家が密集し、いつ死角から老人や子供が急に飛び出してきてもおかしくない環境で住民にとってもドライバーにとっても危険因子は多分にある。

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そのような小さな集落をいくつも越えてくると榎迫隧道が見えて来るはず。そろそろ目的地に達するはずだがなかなか隧道は姿を現さない。丘のような起伏状のピークに差し掛かった時何やら怪しい物体が視界に入った。当初それが哀れな姿と化した榎迫隧道とは思わなかった。只今工事の真っ最中で現場車両のユンボが邪魔してよく見えなかったのだ。

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丁度停止した場所に工事現場の監督らしき人物が測量していたのでこの界隈に古い隧道がないか聞いてみた。監督らしき人物はあっさり答えた。もしかしてこれの事?と指差したのが今まさに巨大な切り通しとなっている側壁であった。は?この時点で真横から見ている為コンクリ噴き付けの単なる壁にしか見えない。監督らしき人物がこっちこっちと言って

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僕を誘導した。そして回り込んだ先にお亡くなりになられて間もない榎迫隧道の坑門がそこにあった。僕を案内した監督らしき人物はそそくさと元の位置に戻り測量をし始めている。なんだろう、完璧に封鎖されているというか蛇の体表を連想させるコンクリの壁は近所の住宅地などでよく見掛けるタイプの壁で、そんなので塞いであるものだから

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正直残念とかあと少し早く訪れればとかよりもただ珍しいと思った。扁額が残されているのは榎迫隧道を造った先人達への配慮からだろうか?それとも長年愛用してきた地元住民の愛着を考慮してだろうか?今では扁額がここに榎迫隧道が存在した事の一番大きな証である事だけは確かだ。この県道に存在する他の隧道と比較して恐らく似たような

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構造をしていたと思われるが、坑門はコンクリの割としっかりしたものであった事は両サイドと坑門上部の様子から窺える。もっとも後年になって補修されたのかも知れないが頑丈に封鎖されているのが気掛かりではあった。僕は反対側に望みを託したがこれまたあっさりやられていた。しかもこちら側も近所の壁が設置されていて、もはやこちら側は

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隧道があったなんて想像できる状態ではない。元々コンクリ補強された側壁が連なっていて、この部分を残して他は崩れちゃったようにしか見えない。まさかここを壊すと穴が開いているなんて、榎迫隧道の存在を知らぬ者には想像もできないだろう。またこちらの坑門は反対側と比べてやたら小さく、大型車1台がやっとだったと思われる。

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