ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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越田尾隧道

★★★

 

越田尾隧道の取扱説明書

越田尾トンネルの完成が昭和58年3月だから、越田尾隧道が現役を退いてからもう随分と長い時間が経過している事になる。もしかしたらとっくの昔に封鎖されているかも知れない。僕の不安をよそに目の前に現れた越田尾隧道は今でも通行可能であった。それにコンクリの一般的な隧道であった、ただ1点を除けばだが。

 

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いくつもの小さな湾で構成され、点在するひなびた漁村には若者の姿を見る事はなく、老人の中に時折働き盛りの中高年に子供達というパターンが最も多く見られ、やはり卒業と同時に都会へ出ていってしまうのだろう。余りにも近くにあって意識する事はなかったのだろうが、ここには有り余る自然と母なる海がある。いくつもの入江が連なる瀬戸内のような

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風光明媚な景色はかけがえのないチミ達の財産だ。都会の人工的な喧騒とは違い木々のざわめきや波の音色と自然な音の中で育まれ、そして時には癒されてきたのだ。都会でこれに匹敵する癒し系は優香しかいない。いつかその事に気付き改めて地元の良さを認識できた時は素直に釜山港へ帰れ。父さんはいつでもお前達の帰りを待っているぞ。

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ひなびた漁村を繋ぐ日豊リアスラインはオーシャンヴューの素晴らしくJRが内陸部を突く為、その景色は道路を使って移動する者の特権と言える。近年改良が行われた事に伴い大量の旧道が発生し、その残骸を現道沿いに多数見る事が出来る。ここ越田尾隧道もその内のひとつだ。この路線で発生した旧廃隧道はどれも特徴があり一筋縄ではいかないのだが

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テボッチャーが多く残る中で全面コンクリという形状の越田尾隧道は異例と言える。しかも歩行者専用通路のような狭さも手伝ってかなり異色な存在と言える。旧道から分岐してしばらく民家の軒先を通る1.5車線の道が続き、それは人気のない山麓へと導き傾斜のない路面という造りから、この先の山塊に隧道か或いは切り通しがある事を予感させる。

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そして現れたのが何とも小さく頼りない姿をした越田尾隧道であった。何も驚くには値しないコンクリの隧道じゃないですか、この隧道の履歴に残る国道の二文字を隠蔽すればねネ。もし越田尾隧道がいまだに現役であったならば完全にロードブラックリストに記載されていた事は間違いない。日豊リアスラインで最も狭いのは勿論、極狭隧道全国大会でも

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県代表に選ばれる事は間違いなく、狭さだけ取れば全国クラスのお宝隧道である。果たして大型車は通れたのだろうか?朽ち果てた制限標識が何とか倒れずに残っているがそれ以外は必死に危険をアピールしている警戒標識類は全く存在しない。それにここまでは路線バスもきていないはずだ。扁額は取り外されているが内部は今でも照明が点灯していて

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チャリ歩行者が利用しているようだ。周辺に幾つか学校が確認できるので間違いないだろう。この先は峠を越えて宮崎県に入る訳だが、峠越えの区間はいまだに未改良のままで大型車の通行を許しておらず、日豊リアスラインの最後の難所として放置されたままだ。国がもたもたしている間に峠直下に2車線の快適な農道が完成してしまい国の面目丸潰れである。

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