ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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日見隧道

★★★

 

日見隧道の取扱説明書

市内に入る迂回路が全く無く渋滞のメッカとなっていた日見峠に新トンネルの開通は急務であった。近年やっとそれに応え日見トンネルが完成、交通量の大方を日見バイパスに明け渡し旧道となった峠は沿道の住民が望むような交通量に落ち着き、かつての大渋滞を見る事はない。それでも路線バスは今も尚旧道を通行し今後も現役続行である事に変わりはない。静かになった旧道に佇む日見隧道は長崎のトップバッターに相応しい隧道だ。

 

日見隧道

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

いよいよORRとしての長崎進出により九州制圧のみならず沖縄を除く全ての都道府県を年内全通という目標を達成した事で、まずは面目を保ったといった所だ。思えばここまで丸二年の歳月を要し随分遠くまで来たもんだと我ながら思う今日この頃。長崎が何故後回しになったかというとズバリ情報の少なさと言える。ご存知ORRは地図だけを頼りに取材するので

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長崎に取材対象となる物件がそう多くなく、資金に乏しい現状では1回の出動である程度の成果を上げなければ無駄に基金を使ってしまう事になり、有効的に使おうとするとどうしても物件が集中する箇所に狙いを定めての出動となり、効率を優先する為に長崎県が後回しになってしまったという事はご理解頂きたい。これまでその存在を知りつつも記憶は曖昧で

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何度も通過している日見隧道も現役時は全く意識しておらず、どのような姿をしていたのか全く思い出せずにいた。そうしているうちに月日は流れ、日見バイパス部分開通のニュースが舞い込む。旧隧道となってレア度を増した日見隧道に食指が動かない訳が無かった。早く現地へ赴きじっくりと見てみたい。しかし長崎は遠かった。しかも近隣に好物件が

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見当たらず日見隧道ひとつの為に長崎へ出動する訳にもいかず、行きたいけど行けないというジレンマな日々が続く。そうしている間にも塞がれるのではないかなど気になって仕方なかったが遂にチャンスはやってきた。7の月恐怖のニコちゃん大王が空から降ってきて、ではなく7月驚異的とも言える基金が集まり僕は水を得た魚のように一路長崎を目指した。

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まじまじと拝見するのは今回が初だ。これまでは無意識に通過し、しかもこの道は常に渋滞していると記憶しており印象は良くない。だがこうしてじっくり日見隧道を眺めると、巨大な神殿のような門構えに圧倒される。両脇の立派な門柱の中間部に注目して欲しい。意味不明な装飾が施されているが、あそこにタイマツを突っ込み夜間は炎が絶えなかったとでも

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言うのだろうか?そんな風に見えなくもない。いかにも昭和30年代の主要国道の隧道といった造りで、内部は古いタイプではあるがそれなりの設備が施されており竣工当時は最先端工法を用いられたのだろう。当然だが歩行者への配慮は無く大型車同士の内部離合が何とか行える中でチャリ歩行者は常に危険な思いを強いられていたに違いない。

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長崎はご存知起伏の激しい土地で現場の様子から日見峠を自動車が越えていたとはとても思えず、自動車の通行を初めて可能にしたのはこの日見隧道の可能性が極めて高いと言える。今回の調査で日見峠に通ずる旧道の発見に至らなかった事からも日見隧道は何度かの改修を経て現在の形になった、つまり開通当初は1車線規模の小さな隧道だったのではないか。

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