ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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牛深隧道

 

牛深隧道の取扱説明書

牛深トンネルの開通が199711月だから牛深隧道が旧道と化してからそんなに日が経った訳ではないが残念ながら既に隧道は封鎖されていた。恐らく新トンネルの開通とほぼ同時に閉じられたのではないかと思われる。コンクリ製の割りには坑門は凝った造りで出来れば鉄板を外した状態で拝見したかったが今ではそれも叶わないのが残念でならない。

 

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島国である日本は大小ある島々の集合体に過ぎず、場所によっては橋が架けられたりトンネルが突かれたりして繋がれてはいる。ただ寸断されたまま放置されている箇所も結構見受けられる。主要国道57号の三角〜島原間が途切れていて国道フェリーなるもので強引に繋いて、国道だから税金で賄って無料なら納得も出来るがお金を払って乗船する普通のフェリーで

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国道フェリーとか言われても一言で言わせてもらえばなんだそりゃ!である。国道と謳うからにはおにぎりのひとつ位は掲げておけっつーの。で、将来的には橋なりトンネルなりで繋がるのかと言えば99%無理な場所にあるんだなこれが。現代の技術力を持ってすれば全く問題なく造れるだろう。しかし資金もなければと回収の見込みもない事から半永久的に

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繋がる事はない。そういう物件は他にも沢山ある訳で、ここも海峡に寸断されて途切れているにも拘らず国道フェリーにて繋がってるんだよ〜んと国はあくまで強気な姿勢を崩さない、やんちゃな国道を抱えた港町の町外れに問題の牛深隧道はある。港から内陸部へ向け県道を北上すると稜線が目前に迫るも県道は全くそれを回避しようとせず懐目掛けて突き進む。

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稜線がもっとも窪んだ直下に牛深隧道が突かれている。その真横には歩道も完備した巨大な断面の牛深トンネルが口を大きく開けている。現道脇に延びる小さな道。それこそがかつての県道で1.5車線の細道には牛深隧道直前まで民家が立ち並んでいる。近付くと坑門は鉄板により封鎖され完全な行き止まり状態となっていた。僅かに上部が開放されており

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単車を横付けしてシート上に立てば内部が見えるとは思われるが隧道のまん前に人家があり、事を大きくしてはいけないと判断しさっさと撤収する。僅かに見える坑門上部からコンクリの隧道で扁額はかなり大きく、帯、門柱、リングアーチと形状は同時期の有名所を真似たようで、デザインには凝っている事から坑門全体を拝んでみたかったが拝見できなかったのは

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非常に残念だ。反対側に望みを託し牛深トンネルを抜けてやってきたがこちらは隧道手前の引き込み線から何やら独特の雰囲気で昼尚鬱蒼としていてキモいしヤバい。左45度に鋭く切れ込んだ先に牛深隧道はあった。掘割の側壁はコンクリによって固められ右側はかなり上部に渡って法面の補修が行われている。普通車同士がやっとの幅員で導かれるが

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隧道内の離合は恐らく不可能であったと推測できる。鉄板で覆い隠されるも断面は更に小さいはずで、大型車1台がピッタリサイズだったのではないだろうか。両坑口共に高さ制限には気を遣っていたが、幅員については何も触れられていないのが気になった。内部構造が非常に気になり今更だがちょっと覗いてくれば良かったとちょっちだけ後悔している。

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