ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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下阿蘇隧道

 

下阿蘇隧道の取扱説明書

ここ海沿いの3桁国道広域改良工事に伴い新トンネルが造られその幕を閉じた下阿蘇隧道は特徴の少ない近代的なコンクリの隧道であるがその姿が拝めなくなる日はそう遠くない。悲しいかな隧道完全閉経へのカウントダウンはすでに始まっていた。

 

下阿蘇隧道1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

初掲載では熊野江隧道として発表してしまいましたが実は初歩的なミスで現道である熊野江トンネルからして扁額を確認する事なく熊野江隧道と記してしまいました。日豊リアスラインの3桁国道にある下阿蘇隧道は新トンネルと並び、現在の地図にも記載されてはいるがどのような状態であるのだろうか?

下阿蘇隧道2/ORR

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道の駅北浦で分岐する旧道は明らかに極狭の3桁酷道であった事を示す1.5車線の幅員で目の前に立ちはだかる山を迂回するように右へと伸びている。近代工法をもってすれば何でもできるんじゃぁ〜とばかりに真正面に突かれた穴が熊野江トンネルである。今ではトンネルを柱にすっかり整備され3桁酷道から快適な国道へと

下阿蘇隧道3/ORR

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変貌を遂げています。そして肝心の下阿蘇隧道はと言いますとご覧のような有様で見るも無残な状態になっていました。1年ぶりの再訪にもかかわらず状況に全く変化は見られませんでした。坑門上部両脇から発生した大量の土砂が内部にまで流れ込んでしまっている。1年も放置プレーが続いているという事は廃棄されたと断定して

下阿蘇隧道4/ORR

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良かろう。現在でもヘナリワンでの通過は強引にではあるが可能である。だが次なる自然災害が起こったら完全に埋没してしまう可能性があります。埋めもせず崩落した土砂を退かす事もせず行政側からしたら勝手に逝ってくれたという状況は予算の都合からしても願ってもない事だったのかも知れません。

下阿蘇隧道5/ORR

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坑門は特徴のないコンクリの塊で扁額には竣工年も刻まれています。かつては点いていたであろう照明も現在は外されています。内部は普通車同士の離合は問題ない幅員で現在の交通量からしても耐えられたのではないかと思えます。隧道そのものには落盤の前兆のような箇所は見受けられずそれは封鎖されなかった事からも

下阿蘇隧道6/ORR

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明らかであり、坑門手前の土砂崩れは予想外のアクシデントであって、現道から下阿蘇隧道を経て再び現道へ合流する間に民家はない事からこの旧道の必要性は皆無に等しく行政としては単なるお荷物であったのかも知れません。旧道へのルートは完全封鎖されておらず気持ち程度に通行止と書かれています。平成101636m

下阿蘇隧道7/ORR

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歩行者通路も兼ね備えた熊野江トンネルが完成し、やがて市販の地図からも抹消され、埋没してこの世から完全に姿を消してしまう日もそう遠くはなく、いずれ幻の旧トンネルと化す事は間違いありません。

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