ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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鬼坂隧道

★★

 

鬼坂隧道の前説

1991年9月鬼坂トンネルの開通により鬼坂隧道は現役を退いた。没後十余年経った現在、かつて穴など開いていなかったと思わせるような鬼坂隧道の姿がそこにはあった。

 

鬼坂隧道1

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既にリンク先山形の廃道fuku氏により詳細は明らかにされているが、やはり自分の目で確かめねばなるまい。日本海側から1本山の中に入ったここ3桁国道の鬼坂峠区間は全くのフル規格で建設されたようで旧道と新道がしばらく並走する形を取る。鬼坂トンネル坑口手前付近から旧道へと接続する道がありアプローチは楽である。

鬼坂隧道2

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通行止めの表示がありこの先通り抜けできない事も分かっており久しく進入してくる者などないのであろう。本来2車線の幅員を有するであろう路面の両側から夥しい数の雑草が伸び放題になっており刈り取られる事もないのであろう。幅が広い事もありアスファルトが全て草で埋め尽くされる訳ではないが事実上1車線である。

鬼坂隧道3

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やがて鬼坂隧道が現れるが坑口手前は路面自体が傾斜しておりヘナリワンを倒立させておくのも一苦労である。これは設計ミスからくる先天的なものなのか自然災害からくる後天的なものなのか定かではないが、とにかく斜めになっている路面状況は普通ではない。坑口はもともとコンクリであったらしい。

鬼坂隧道4

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穴は完全にコンクリで塞がれており凹凸のほとんどない見事な職人技と思える坑口は最初からここにはコンクリの壁しかなかったのではないかと錯覚させる程の出来栄えでカーコンビニクラブもこれには思わず唸るだろう。憲ちゃん啄木鳥が突っつきに来るのも時間の問題である。反対側にも通行止めの看板が設置されている。

鬼坂隧道5

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こちらも鬼坂隧道へ至る道は2車線であるが反対と違ってしっかり手入れが成されており現役のような状態である。事実この日も数台の軽トラが進入していた。彼等からしたら当然へなりの方が変人な訳で行き止まりの隧道めがけて突進していくバイクをもの珍しそうに見ていた。2車線幅だった路面も鬼坂隧道の手前で完全な1車線となった。

鬼坂隧道6

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完全に閉じられた鬼坂隧道から現役時代は全く想像できない。山肌に発見された遺跡の様にしか見えないのだ。これが元国道のトンネルだと言われても素直にハイそうですかと言える人がいったい何人いるのだろう。坑門が石組みであったりレンガであったりしてくれたならもっと額面通り受け止められたかもしれない。

鬼坂隧道7

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山肌に設置されたコンクリの壁。あまりにも隙間も凹凸もなく完璧に塞がれているからこそ不思議な物体にしか見えないのだ。これもひとつの職人技とも言えるのだが。

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