ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

トップ>酷道電撃ネットワーク>北東北>青森>階段国道R339

階段国道R339(5)

★★★★★

 

階段国道R339の取扱説明書

演歌歌手石川さゆりの津軽海峡冬景色で一躍有名になった竜飛岬。かつてこれほどまでに世間の注目を浴び、エキサイトでホットな現役の国道があっただろうか?日本広しと言えども、こんな奇妙な国道を他に僕は知らない。階段国道。その一風変わった名称に、今や全国各地から観光バスがツアーを組んで訪れるほどのメジャースポットであるという。一体全体どんな道なのだろうか?本当に国道が階段なのだろうか?車両の通行は可能なのか?様々な疑問を胸に僕はその全てを解明すべく現地へと向かった。

 

旧版階段国道5-1byORR

道路遺構の調査発掘専門サイト:ORRの道路調査報告書

階段の終わり、それは絶壁にへばりつくようにして建ち並ぶ民家の一角に紛れ込んだに過ぎず、まだそこが安全地帯とは言い難い。何故ならばそこだって一般車両が易々と進入して来れるような場所にあらず、今以ってここは特異点の真っ只中にあるからだ。階段から石畳そしてタイル敷きとなった路面は、家々の軒先と防護柵の僅かなスペースを縫うようにして走っており、ここを一般

旧版階段国道5-2byORR

空前のスケールで贈る道路大全:ORRの道路調査報告書

車両が通ろうものなら、ブラインド越しによそ者の動きをじーっと監視する、村特有の冷たい視線を浴びる事となる。事実階段が途切れた石畳にて安堵した僕の気は一瞬にして緩み、一速ではなく二速で停車させていたヘナリワンは、撮影中に突如動き出し、物凄い地響きと共に地面に叩き付けられた。チャリが倒れた訳ではないのだ。どう考えてもこの狭い敷地内で半径5m以内に接する

旧版階段国道5-3byORR

お探しの道路がきっと見つかる:ORRの道路調査報告書

家々に、その衝撃波は確実に伝わっているはずで、通常ならば何事かと慌てて玄関やら勝手口から誰かが飛び出してきてもおかしくはないシチュエーションである。テレビがついているような感じはするし、家の中には人のいる気配もある。なのにノーリアクション。そのくせブラインド越しには鋭く光る眼光が二つ(裕太郎か!)その先にはもう無いと思い込んでいた階段が再び出現した

旧版階段国道5-4byORR

羅針盤、それは地図とカーナビとORRの道路調査報告書

ものの、そこに設置されたスロープはこれまでとは違って明らかに生活に配慮したものであり、チャリや赤カブが入って来られるような設計となっている。つまりタイル敷きの部分は単車の走行を前提とした造りである訳だ。しかし僕は通りすがりのよそ者であるし、カブとは明らかに車格も用途も異なる単車が、一体全体ここで何をしているのかは恐らく理解不能であり、通報を受けたパトカーが

旧版階段国道5-5byORR

www.henari1.jp ORRの道路調査報告書

いつ現場に駆けつけてもおかしくはない状況だ。なるべく無用なトラブルは避けたい。僕は人家の間を縫う歩道国道を、じっくり堪能する間もなく足早に駆け抜けた。階段の終点からコの字を描いた国道は、遂に自動車も進入可能な傾斜の緩い坂道へと抜け出た。よっしゃ!これで一安心だ。そこには上から数えて四つ目のおにぎりが直立していた。よく見れば最北限の漁師町らしい密集

旧版階段国道5-6byORR

ヘナリワンドットジェイピー ORRの道路調査報告書

する人家の僅かなスペースを突く小道は、縦横無尽に走っているのであるが、階段と車道を結ぶコの字区間のみワインレッドのタイルで整備され、その他は全て通常のコンクリで仕上げられている。つまりやっぱりそこは国道な訳で、新聞配達に郵便配達に牛乳配達といったカブ軍団が大挙して押し寄せて来るそこは、幅員が0.5車線という特殊性を除いては至って普通の国道なのだ。

旧版階段国道5-7byORR

おはようからおやすみまでORRの道路調査報告書

今回の調査で僕は二つの教訓を得た。まず雨上がりの突入は滑り易く大変危険であるという事。次に日中は観光バスが大挙して押し寄せ、山上で下ろされたツアー客は階段を使って下山し、迂回してきたバスが下界で待ち受けるという行程が組まれており、もたついているといい晒し者となってまう。従って突撃時間は早朝が狙い目である。

階段国道4へ戻る

トップサイトナビゲーター管理人について感想・お問い合わせ