ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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福島県道380号岳温泉大玉線(1)

★★★

 

福島県道380号岳温泉泉大玉線の取扱説明書

最近では林道以外で砂利道を見る機会はほとんどなくなってしまった。林道でさえ開通と同時に舗装化されてしまう昨今、なんと安達太良山の裾野に砂利道の県道がひっそりと存在するのだ。地図上からはまさかダート県道とは思わなかったが、これが行ってびっくり見てびっくりのサプライズ県道であった。何故いまだに当路線が無名のままなのか不思議でならないが、そこには砂利道マニアが泣いて喜ぶロングダートが確かに存在するのだ。

 

福島県道380号岳温泉大玉線1

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

安達太良山と言えば、言わずと知れた日本百名山にも選定されている名峰である。周囲を観光道路に囲まれ、周回こそ叶わぬものの、裾野には百名瀑のひとつ銚子ヶ滝や開湯1200年という歴史を誇る岳温泉、またスキーもありレジャーには事欠かない一大観光地である。そんな日当たりの良いメジャー観光地のお膝元にありながら、今日までひっそりとその身を隠し続けてきた県道が

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ある。その名を県道380岳温泉大玉線という。当路線を知ったのはもう何年も前の事だが、詳細な調査は今回が初めてである。県道386岳温泉線は行き止まりの県道で、最終目的地はあだたら高原スキー場である。スキーを趣味とする人ならば、知らない人はいないほど有名なスキー場だ。そこへ通ずる道であるからして当然の如く快適な2車線が続く。その途中からターゲットである県道

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380は枝分かれしている。近年大改修を施されたようで、分岐点は見違えるように変化していた。信号機のない巨大なT字路。そこが県道380の起点となる。まあしかし大規模に掘り割って3車線プラス歩道まで完備する必要はあるのかね?なんて思ったのも束の間、幅員はすぐに昔見た1.5車線へと急激に狭まるのである。まあそんなもんでしょ。だいたい交通量は限りなくゼロに等しい

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路線であるからして、何故にT字路をそこまで派手にしたのか理解に苦しむ。もしもこの先も拡幅舗装化されるならばそれも納得であるが、そんな気などさらさら無い事は、このサプライズ標識で一目瞭然でしょ。この先じゃり道道巾狭くなりますこの色使いが素敵だ。じゃりの部分は赤にしましょう。漢字よりは平仮名を使った方がより強調出来ると思うのですが、などという会議が

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行われたのだろうか。土木事務所は砂利道である事と狭い事を強調したかったようだが、僕が読むとこうなる。この県道は今後も舗装化する気などさらさらありません。行くのは勝手ですが道中何があろうとも文句言わないでね。見るからに新しい標識は、じゃり道と謳っている事から、今後もしばらくは舗装化されない事を、宣言しているようなものだ。また面白いのはヘキサである。それは

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団子か串焼きか、上から最新のヘキサ、二段目が路線名だけ記載された旧式のヘキサ、三段目は律儀にこの先にある県民の森までの距離を表示する案内板となっている。杉木立の中を行く県道は予告通りすぐにダートとなった。標識とは裏腹に普通車同士なら離合できそうな幅員で、舗装路よりは逆に幅が広がった感じさえする。木漏れ日が僅かに差し込む程度の鬱蒼とした森を

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抜けると、そこは急激に視界が開け、北海道の別海町を彷彿とさせる、なだらかな丘のような牧草地であった。こんな風光明媚な景色を有する砂利道県道が、福島の有名観光地に残されていたとは驚きである。しかも舗装化しないというお上からのお墨付きを得ているのだ。これで抜けられるロングダートだってんだから笑いが止まらない。

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