ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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姫侍峠(姫川林道)(7)

★★★

 

姫侍峠(姫川林道)の取扱説明書

幾多の旅人がこの林道に挑み、そして散っていった事だろう。この道で悪戦苦闘し、悶絶の末引き返しを余儀なくされ、僅かに与えられた束の間の休日を奪われただけでなく、心身共にボロボロにされた挙句、出発前北海道を有意義に周回すべく綿密に立てられた計画も、ことごとく変更を迫られ、キャンセル=キャンセル料発生プラス代替宿は全て満室という至れり尽くせりのシステムで貴重なひと夏が奪われた人は僕が知るだけでもかなりの人数に上る。なしてそこまでして姫川林道へ人は挑むのか?その魅力に迫る。

 

姫侍峠(姫川林道)7

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

あまりにも猛烈な藪に行く手を拒まれた時、僕は次の言葉を良く口にする。「私はこんな事をするために生まれてきたんじゃないんですよ」ドラマ「さとうきび畑の唄http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=odaroadresear-22&l=ur2&o=9」で明石家さんま氏が発した名ゼリフである。本土決戦を余儀なくされた沖縄のジャングルを彷徨う一隊が、負傷した一人のアメリカ兵を発見する。アメリカ兵は抵抗できる状態になく、助けてくれと敵国の日本兵にすがる。

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

見なかった事にしたいさんま氏に対し、アメリカ兵の存在に気付いた上官は、さんま氏に拳銃を手渡し、撃てと命令する。そして苦悩の末に出た言葉がそれだ。僕も好き好んで藪漕ぎをしている訳じゃないんですよ。僕が走り抜けねばならない道を藪が塞いでいる、ただそれだけなんですよ。長らく続いた荒れ狂う嵐はどうやら去ったようだ。

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

再び藪の大海は真っ二つに割れたかと思うと、視界前方は大きく開け、無数の轍という保証書付きのフラットダートとなり、見違えるような路面状態に身の安全は約束された。闘いは終わった、完遂だ。脱力して思わずその場にへたり込んでしまった。ただ単に突破だけを目的とするならば、もっと事は簡単だったかも知れない。荷物が少なければ口から心臓が飛び出るような思いをせずに済んだかも知れない。

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

しかし30kmにも及ぶ全道程の約半分が不通区間とされているロング廃道の全容が今こうして白日の下に晒す事ができただけで感無量である。砂利道のままではあるが、番号を変えたヘキサが再び現われた。戦慄の姫川林道も形式上はここで終点を迎えた訳だが、道道の起点で何が変わるでもなく、しばらくは砂利道が続く。そろそろアスファルトが恋しくなった。

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

ざわわ ざわわ ざわわ

広いさとうきび畑は

ざわわ ざわわ ざわわ

風が通りぬけるだけ

あの日鉄の雨にうたれ

父は死んでいった

夏の陽ざしのなかで

ざわわ ざわわ ざわわ

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

広いさとうきび畑は

ざわわ ざわわ ざわわ

風が通りぬけるだけ

あれから60年が経過した。

私はこんな事をするために生まれてきたんじゃないんですよ!と言いつつ、コンビニの雑誌コーナーで、ビニールに包まれた如何わしい本を週間誌に挟んで辺りを見回す僕。

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店員があんちゃんである事を確認しレジへと急ぐ。○○ちゃん後お願いね。まさか小倉優子似の女子高生にシフトチェンジしていたなんて。

ありゃりゃ ありゃりゃ ありゃりゃ

まさか シフト してた なんて

ありゃりゃ ありゃりゃ ありゃりゃ

レジを通り過ぎるだけ()

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