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休峠（１） ★★★ |
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休峠の前説 人の手を離れ管理されなくなった道路は、通常お荷物扱いとされ、またそこを通る者は変わり者というか、下手すると軽犯罪者として祭り上げられる可能性さえあり、様々な意味においてリスキーロードである廃道。だが時として廃道突破が歓迎される事もあるのだ。珍しい事ではあるが、休峠は我々のような探索者にとって、大手を奮って本領発揮できる数少ない貴重な物件であり、ここへ来たならば周りの目など気にせず、心行くまで薮の大海原を堪能するがいい。
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ドライブ＆ツーリングのネタ帳ORR 主要県道の坂本トンネルに差し掛かる手前に1車線の枝道がある。これが旧道である事に気付いたのは、坂本トンネルを2往復し、この地に到着してから15分はうろついた頃であろうか。線形からはどう見ても旧道には見えないのだが、地図と見比べても、ここ以外には考えられなかった。現場には主だった目印が何もない。少し離れた場所にヘキサが設置されている事くらいか。 |
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ドライブ＆ツーリングのネタ帳ORR 坂本トンネルを抜けてすぐの場所であるからして、行き交う車も突如猛スピードで現れるという非常に危険な場所でもあり、現道付近であれこれ考えるよりは、臭いと思った枝道に迷わず車体を押し込むのが無難だ。これでブナンダーＺの発射準備は完了だ。2車線の舗装路からＴ字の如し派生する枝道は離合不能な完全1車線の未舗装路。有り得んだろこれ。 |
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ドライブ＆ツーリングのネタ帳ORR 市販の地図にも普通に記載されている旧道が砂利道？トンネル開通以前まで、この主要1桁県道が砂利道だったと言うのか？坂本トンネルはどうしようもないくらい普通のコンクリトンネルだ。その開通前まで使われていたであろう旧道がダート？現場付近には人家はおろか、人工物さえ何もないような場所で、この道の正体が何であるかを語る者など皆無であった。 |
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ドライブ＆ツーリングのネタ帳ORR 僕はこの道が９９％旧道ではなく、単なる未舗装林道であり、旧道への入口はどこか別の場所にあると踏んでいた。そう思いながらも完全に潰しておきたくて、とにかくためらわずに前進した。早く行き止まりになってくれ。ところがその意に反し、道は延々と途切れる事なく続き、それどころかグングンと上昇し続け、とうとう周辺の山々が見渡せるような位置まで上り詰めていたのだ。 |
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ドライブ＆ツーリングのネタ帳ORR そうして遂にこの路線は終点を迎えたのであった。オシマイ。じゃなくて、終点付近では木材を切り出す山仕事のおいちゃん達が、汗を流し作業に従事していた。僕が通り掛かった時が休憩時間にドンピシャだったらしく、けたたましいユンボの音も一時的に鳴り止み、辺りは一瞬にして静寂に包まれた。これはチャンスだ。おいちゃん達に旧道の在り処を教えてもらえば良いのだ。まさか知らぬはずはなかろう。 |
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ドライブ＆ツーリングのネタ帳ORR おいちゃん達には僕から声を掛けた。最初は怪しいよそ者を見るような感じで、会話にも距離感を感じたが、15分も話している間に徐々に打ち解けてきた。だいぶ和んできた所で、僕は最も聞きたかった質問をぶつけてみた。それは当然トンネル開通以前の旧道の在り処だ。その質問を聞いておいちゃん達はアハハと笑った。旧道？それはこれだよ。 |
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ドライブ＆ツーリングのネタ帳ORR なぬ！僕がほぼ１００％の確率で蹴ったこの道が旧道だぁ？幾ら場の雰囲気がナゴンダーＺになったからと言っても、嘘を付くとロケットパンチが炸裂する事になるが、それでも良いか？おいちゃん達は続けた。行けるかどうかは分からんけどね。見れば作業現場より先は手の施し様がない程、完全に逝っている。旧道が砂利道であっただけでもショックなのだが・・・ 休峠２へ進む |
