ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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山の神峠

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山の神峠の前説

新山の神トンネルの開通が198912月だから結構な年月が流れているが結論から言えば現在でも山の神峠は通行可能である。但し道路状況は芳しくない。山の神峠付近は遊歩道も兼ねているようなので整備予算は付きそうだが今後決定的な崩壊が起きた場合は復旧の可能性は極めて低いと言わざるを得ない。極狭舗装路、隧道、未舗装路、きつい勾配とフルセットの山の神峠は旧道の峠道としてはパーフェクトである。

 

山の神峠

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僕が初めてこの地を訪れた時は既に山の神峠に新山の神トンネルが完成していた。よって山の神峠の現役時代を僕は知らない。ただ新トンネルが完成して数年しか経っておらずつい最近まで使われていた状態を保っていて全く普通の峠道であったと記憶している。

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最も山の神峠は現役時代から砂利道で一度も舗装化される事なく旧道となったので当然現在も砂利道のままなのだが、これがなかなかパンチの効いた曲物で、以後ORRの監視路線下に置かれる事となった。この界隈の調査に訪れた際はなるべく寄るように心掛けていた山の神峠であったが、荒廃しつつも程度はたがだか知れており、利用頻度の低い林道状態をしっかりと保っていた。

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除草は毎年しっかり成されており、消えかけつつもダブルトラックは山の神峠へ向けて途切れる事なく続いていた。ガードレールなどというシャレたものなど一切ないので脱輪したらアウチで慎重な運転は必須だが、それでも車を通さないという状況はこれまで一度もなかった。しかし今回の取材時は様子が一変していた。相次ぐ猛烈な台風の被害により路面は川と化し、プチ決壊箇所がいくつもあり最早車の轍は完全に失われていた。

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それでも途中までは良かった路面状態も中盤からは完全に緑一色となりゴルフ場のグリーンと化していて長らく車両が入った痕跡は見当たらなかった。そこに山水が集まり川となってしまっていていつ路肩が崩壊してもおかしくはない瀕死の状態であった。除草されている事から雪解け後に草刈機を積んだ軽トラは入ったと思われる。しかし以後他に車両が通行している痕跡は全く見当たらないのだ。

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何しろ路面中央に草が密生しているのは分かるがトラック上まで植物が密生しているのは車両が全く通っていない確たる証拠である。遂にこの道にも終焉の時が訪れようとしているのか?山の神隧道手前の広場に何とか到着した僕は微かに残る轍跡を見つけ僅かに利用者がいる事を知る。山の神隧道を抜けると二又になっているがここからは舗装路となる。

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しかし侮ってはいけない。舗装されているからと油断すると痛い目に遭うのが山の神峠なのだ。山肌を正確にトレースし徐々に高度を下げる山の神峠旧道。完全1車線の極狭道は離合が不可能で現役時代はどのようにしてやり過ごしてきたのか全く理解不能な状態が続く。正直単車と普通車でもヤバイ幅員なのだ。それがどうだ今回は遂に1車線を割り込んでいる区間も新登場していた。

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実幅0.5車線で車は片輪走行を強いられるので高橋レーシングでしっかりと技術を習得してから挑んでもらいたい。現道は大型車同士の離合も可能な道路なのに対し旧道は大型車の通行さえ許さない極狭道で現道から見ても進入する気が失せるのは必須だ。アドベンチャーコースは今、更なる進化を遂げた。

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