ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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宇井峠(1)

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宇井峠の取扱説明書

これでもかというくらいお宝隧道が数多く眠る和歌山において、つい最近まで隧道を突かずに峰越えにて結んでいた国道がある。地元民でさえ「あれは国道じゃねぇ!」と言わせしめた宇井峠とはいったいどのようなものなのだろうか?恐らく幾多のドライバーが死の恐怖を味わってきたであろう戦慄の峠道にヘナリワンが挑む!そこで目にしたものは暗峠で味わった悪夢の再来を予感させ、操作如何によっては誰もが逝く可能性のあるデンジャラスロードであり、緊張の夏日本の夏を合言葉に今年の夏は宇井峠にて死傷者続出する事が予想されるが、報告書に端を発したとしても当局は一切関知しないのであしからず。*発表当初白馬峠として世に出た当報告書であるが、後に高知のカムイであるリョクト氏の報告によって正式名称が宇井峠と判明。リョクト氏に感謝。

 

宇井峠1-1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

大型車同士の離合が可能なセンターライン付きの充分な幅員を有した2車線路。今日ではどこにでも見られる極々平穏な光景である。しかしこの道は造られてからまだ10年と少ししか経っていないと言う。ではそれまではどうしていたのだろうか?行き止まりだったのだろうか?否、そうではないらしい。「ほれ、その橋を渡ってな、狭い山道で峠を越しとったんよ」

宇井峠1-2/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

道の駅しらまの里の管理人、云わば駅長さんは、現在道の駅がある場所の真ん前に架かる小さな橋を渡るのが、かつての道だとおっしゃってるようですが、ほんとごめんなさい、意味が分かりません。ああそうですか、僕は空返事で相槌を打って、本来の旧道はどこかと辺りを見回していた。しかし旧道らしき道はどこにも見当たらない。現道に対し完全なT字で架かる小さな小さな橋梁。

宇井峠1-3/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

石組みや木橋でもなくコンクリを打ち込んだ、どこにでもある普通車1台がピッタリサイズの小さな橋。ここで釣り糸を垂れようものなら即通行に支障を来たすほどの狭い橋。しかも現道に対し完璧なT字にてぶつかる小道。あのね、こんなんが国道だったら日本の道の大半が国道であってもおかしくないのよね。ったく、朝から冗談きついな〜駅長さんは。これが国道な訳な・・・

宇井峠1-4/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

うっ、嘘だ!いくら駅長さんの趣味がおにぎりの収集だからって、こんな悪戯が許されていいのだろうか?僕はすぐさま携帯を取り出し、国交省のウルトラマン伸晃に電話した。開口一番「ちょっと、424いったいどうなってんのよ?」と問いただす僕に対し伸晃は「今クールビズで忙しくそれどころじゃないんだよね、ごめんねガシャ、ツーツーツー」さ・て・と、僕は何事も無かった

宇井峠1-5/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

かのように、さりげなく標識を蹴ってみた。しっかりしていた。本物だった。しかしだよ、橋を渡りきった途端、再び直角に右折し進んで来た方向へ逆戻りするような状態になるのもさる事ながら、その勾配たるや尋常ではない。一応コンクリが打ってある簡易舗装路であり、ガードレールも設置されてはいるのだが、車同士の離合ができないどころか単車と普通車の離合さえ困難と思われる

宇井峠1-6/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

ってゆうかだな、対向車が来たから止まりますって訳にはゆかんのよ。止まってあげたい、避けてあげたいのは山々だけど、それって死を意味するのよね、マジで。のっけから緊張が走るも、覚悟を決めて僕はゆっくりとスロットルを開いた。粘り強い低速トルクのヘナリワンはゆっくりとそして確実に上昇を開始した。まだ第一の折り返し地点にも達していないのにものっ凄い高度を稼ぎ

宇井峠1-7/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

あれよあれよという間に現道は遥か眼下に消えてゆく。それを見て唖然として思わず手が緩んでしまった。それが命取りであった。スロットルを緩めた瞬間急制動の如し止まりかけた走る三重の塔ヘナリワンは重かった。やばい!と思った僕は思わずアクセルをおもいっきり開いてしまった。その瞬間なんと前輪が宙に浮いた、ぴ〜んち!

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