ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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月居峠

 

月居峠の前説

現国道の旧道である月居峠は明治初期竣工の月居隧道にて峠を越している。現道は開通当初有料道路であったから無料化されるまでは月居峠が国道として機能してはずだ。しかし現在では当時の道路遺構が残っておらず現場での確証は得られなかった。旧道は狭く厳しい峠越えの難所であるが交通量が少なくなった今では散策路に丁度いい感じの道である。明治初期に開削された由緒ある道で今でも現役の道路である事は凄い事だと思う。但し印象に残るような景色とは無縁な事や当たり障りのない道程から峠の評価はそれなりに落ち着いた。

 

月居峠

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袋田の滝は言わずと知れた名瀑布で、日本三名滝とされ日本の滝百選にも当然含まれている。高さ170m73mで四段に分かれて落ちる様は見る者を圧倒し、そのスケールのデカさに度肝を抜かれるだろう。独特の形状とそのスケールの大きさから他の追随を許さず、日本の滝百選を全て見終えてやはり三名滝とされるだけのものではあるなと思うし滝に興味がなくとも一見の価値はある。

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僕がこれまでこの地を訪れる目的はこの滝であった。だが今回は全く別の目的である。そうその目的こそが深キョン主演の下妻物語のロケ地である下妻であり、月居峠なんざぁ知ったこっちゃない。しかしせっかく下妻まで来たのだからついでに寄ってっちゃるか程度で、実の所どうでもいいというのが本音だ。どうでもいい月居峠の旧道は物凄いヘアピンでのスタートとなる。

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これは大幅な線形改良の結果であり現道に主権が移るとどこもこうなっちまうんだな。よくある旧道への取り付け方だ。現在は快適な2車線であるが旧道は予定通り狭い1.5車線路が続く。袋田の滝の上流と下流を結ぶこの国道がどれ位の落差を克服しているかはある程度想像がつくだろう。勿論単純にその落差だけでなく月居山を越えて行くのでその勾配は当然きつい。

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道中に人家は皆無で寂しい山道が続くがやがて1軒の民家が現れると同時に月居隧道が口を開けており、自動車道の峠に達した事を知る。月居峠でまず最初に驚くのが隧道に設置された信号機だろう。昼間は意表を突かれる程度だが、夜間ともなれば人気のない山道に人工物の象徴とも言える信号機の煌々とした明りの出現は何物にも代え難い安心感をもたらしてくれる。

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月居峠を越えると峠まで稼いだ高度が幸いして上流の村まではほんの僅かに下るといった感じだ。振り向くと月居山を少し逸れているとは言え尾根までの高さが結構あり自動車道が峰越えルートを選択しなかったのも頷ける。月居峠に初めて隧道が突かれたのが明治初期だから、それ以前はまともに峰越えをする人道しかなかったはずだ。その時代は峠を越えるだけでも一苦労であったはずだ。

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今では下妻へ来たついでにちょっと寄って、ひょいと越えられるようになり全くいい時代になったものだと思う。月居隧道を抜けてからはすぐに沿道には民家が密集し始めひとつの集落を形成している事が分かる。集落と離れた場所を高規格の現道が高架橋で通過し旧道は集落を抜けると現道を無視するかの如く上昇を開始、現道は我が道を行くと言わんばかりに平行移動している。

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道ありきで建設される現道と土地の形状に合わせて造られた旧道との差が如実に現れどちらがいいとも言えないが2本の道はあまりにも対照的であった。現道との合流地点も完全なるT字路で、かつて主権を握っていた道路とは思えない状態だ。

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