ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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万字林道

★★★

 

万字林道の取扱説明書

主要道道の万字峠はこれまでも何回か通過しているが、その都度気になっていたのがこの万字林道だ。分岐には林道標識が掲げられており、見るからにおいしそうな幅広の砂利道が続いている。それを知りながら後回しにしてきた訳だが走ってみた所、期待以上の道でありどうしてメジャー林道でないのか不思議な程だ。そして万字という場所は僕の記憶の彼方に眠っていた微かな記憶を鮮明に甦らせ、それがORRの原動力の一部である事を教えてくれた。

 

万字林道1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

初めて万字を訪れた時に一度も来た事がないのに何故か懐かしさを憶えた。それが何であるのか原因は分からないまま僕は万字峠を越えた。デジャヴではない。景色を見て懐かしいと思ったのではなく万字という地名が記憶の彼方に刷り込まれているような感じがしたのだ。下り途中ずっと考えていたのだが全くと言っていい程思い出せなかった。思い出せそうで

万字林道2/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

思い出せないと気になって仕方がない。でも全く糸口が見えぬまま万字に到達した。今では全く活気のない寂れた集落で日中人影は全くない。かつては国鉄万字線も走っていた訳だが赤字路線が次々と廃止される中で万字線も例外ではなかった。万字の集落に入り、寂れた白い看板が目に止まった。万念寺と書かれていた。こんな山奥にもお寺があるんだねぇ。

万字林道3/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

のん気に構えていたのだが、突如フラッシュバックのように次々と過去の記憶が甦ってきたのだ。万念寺ってもしかしてあの万念寺の事ではあるまいな。否、あの万念寺以外考えられない。今でこそ激怖トンネルに突っ込んでも心霊系とは一線を引いているが、幼い頃に読破した中岡俊哉氏の著書は強烈なインパクトを僕に与えた。そして今の今まで忘れ遠い

万字林道4/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

記憶の彼方に眠っていた氏の書が、次々と走馬灯の様に甦ってきたのだ。その中に問題の万念寺は確かにあった。全国的にも知られ、今でも髪が伸び続けるというあのお菊人形が安置されている寺だ!僕は案内板に従い万念寺へと向かった。生のお菊人形が見たいと思うのと同時に、中岡氏の辿った足取りを追ってみたいと思ったのだ。お菊人形は確かに安置されていた。

万字林道5/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

整っているはずの常識的な人形の髪とは程遠く不規則に並んでいるというよりはボサボサに伸び放題と表現した方が正しい。僕は万念寺を訪れてやっとスタートラインに立ったような気がした。日本中を北から南まで自らの足で情報収集をし、心霊という胡散臭い分野を戦後一般大衆に広く認知させた第一人者であり、精力的に全国隈なく取材に出掛け、情報収集に

万字林道6/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

あたった点で尊敬に値する中岡俊哉氏であるが、今はもうこの世にいない。けれど氏の残した軌跡が潜在意識のどこかで今日のへなりを突き動かす原動力のひとつとなっている事に気付かせてくれた林道として万字林道は僕の記憶に鮮明に焼き付いた。万字林道は万字峠とシコロ沢林道を結ぶミドルダートで1.5車線の余裕ある幅員が大半を占め、全線に渡り

万字林道7/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

路面はフラットにつき普通車でも問題はない。万字峠から尾根筋を進むとすぐに旭林道に合流する。その後は支線林道もなくひたすら本線を突き進む。旭林道との分岐を過ぎてから大パノラマで、万字林道のクライマックスを迎える。最後は別荘地のような林間コースにてクールダウンとなり現在延伸工事中の広域基幹林道シコロの沢線に合流しフィニッシュとなる。

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