ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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足ヶ瀬林道

 

足ヶ瀬林道の取扱説明書

秋丸峠を目指すも市販の地図を頼りでは足ヶ瀬林道に自動的に導かれ、あくまで本線と全く疑わせない造りにおじさんもまんまと嵌ってしまった優れたトラップ林道である。廃村内を抜ける哀愁漂うトラップ林道は秋がよく似合う。

 

足ヶ瀬林道1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

覚えておいでだろうか秋丸峠を?単なる峠越えの林道かと思い、のこのことやってきて林道のピークと言えるこの分岐を僕は当初秋丸峠だと錯覚していた。ところが本線と思わしきガードレールも設置された立派な道は実は足ヶ瀬林道であり分岐右上に続く、もう何年も使われていないであろう作業道のような道が悪夢の秋丸峠へ続く道で

足ヶ瀬林道2/ORR

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あった訳だ。こんな事を十数年間やってきても道の判断は難しく奥が深い。だからこそやっていて面白いし、意外性に富んでいる場面に出くわす事も多く、その上スリリングである訳で楽しくない訳がない。サスペンスドラマや映画、推理小説、競馬の予想と人は推理するのが往々に好きだと思う。未知の林道での分岐に次ぐ分岐などは

足ヶ瀬林道3/ORR

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推理小説さながらの展開で非常に面白い。ただ全てが行き止ま林道では時間的ロスでしかないが、その中のどれか1本は抜けているというような場面に遭遇した場合、それを発見し抜け切った時の快感と言ったら、下界で味わうそんじょそこらの快感とは比にならない。特にその道が困難であればある程、苦労すればする程達成感は増し

足ヶ瀬林道3/ORR

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また次なる強敵を求めて全国を疾走し、報告書として発表していった先に何があるのかは誰にも分からない。ただ今はひとつひとつの道を走破し、日々報告書として積み重ねていくしかない。その積み上げた実績でしか信用は得られないだろう。ガードレールも設置された立派な足ヶ瀬林道も突如車が楽に転回できる広場でプッツリと途切れる。

足ヶ瀬林道5/ORR

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そしてそこから先は否応無しに足ヶ瀬の集落へと引き込まれるのだ。集落と言っても廃屋であり、かつて畑であった場所も放置プレー全快で全てが雑草により支配されている。もともと数軒しかなかったような小さな規模の集落だが、今はかろうじて1軒だけ人が生活しているであろう状況を確認出来たに留まり、もはや風前の灯である。

足ヶ瀬林道6/ORR

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いずれ近い将来ここに集落があった痕跡さえも失われてゆくのだろう。JRの踏み切りにも当然の如く遮断機などなく当初からこの村の人口数が極小であった事が窺える。鉄の街釜石へ通ずるレールと国道が並走している。最後まで砂利道のまま足ヶ瀬林道は国道へと吸収される。この国道も間もなく旧道となる運命だ。かつて有料道路として

足ヶ瀬林道7/ORR

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開通した仙人トンネルだが釜石側の無謀とも思える造りは初通過の際誰もが驚愕する勾配と有り得ない原始的ループで繋がれ、一言で言えばサブい。早く無かった事にしたい為仙人峠道路の建設が現在急ピッチで行われている。仙人隧道封鎖、そんなのありましたっけ?記憶にございません。と、管理側が自信を持って答えられる日も近い。

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