ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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道坂隧道(2)

★★★

 

道坂隧道の取扱説明書

片方の坑口はすぐに発見に至ったがもう片方が見付からずお蔵入りのボツネタとなっていた道坂隧道だがもう一度徹底的に現場を洗い流して何とか日の目を見させる為にラストチャンスとして再訪した。

 

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

遂に道坂隧道の発見に至った。人を寄せ付けない猛烈な藪の先に静かに眠る道坂隧道があった。坑口の下部が地中に埋まっているのを見て旧道の謎が解けた。恐らく旧道は全線アスファルトであったに違いない。先程路面決壊箇所の断層で薄くではあるがアスファルトのような層を確認している。その上に旧道を覆い隠すかのように

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全線に渡り15cm程度の盛り土が成されたのだ。旧道を最初から正確に進んで来た場合最初に現れるアスファルトが決めてとなり断層で確信を得られるが道坂トンネル坑口脇の階段を上って来た場合ここへ辿り着く間にアスファルトは全く現れておらず二股で諦めていたかもしれない。一体どれ位ぶりに人が訪れたのだろう。

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坑口手前は離合可能な幅を有しており広めに取られているがそこに足跡は存在しない。坑門は古くないコンクリで覆われており扁額も妙に綺麗で後年改修されたのだろうか。坑口は完全にコンクリで封鎖されている。坑口から判断して1.5車線幅の狭い隧道であったようだ。遠目から見て山の斜面に見えた形状から小さな土砂崩れが

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発生しただけで埋まってしまいそうでこの世から完全に消え去るのは時間の問題かも知れない。反対側です。こちらは坑口真横から旧道が延びており反対側に比べたら何の苦労もない。こちらはアスファルトがそのまま残っており路面決壊や崩落などもなくかつての状況を把握できる状態です。散乱しているのは落ち葉で特に崩れた箇所は見当たりません。古そうな石垣とガードレールも当時のまま残されています。

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路線バスも通ったであろう幅員は狭く見通しは良いものの普通車同士の離合は困難を極めたのではないでしょうか?ましてや大型車ではかなり苦労したであろう事は容易に想像できます。ほとんど直線の道にカーブが現れ曲がると道坂隧道に到着です。隧道手前は荒れ果てていますが反対側と比較したらヘナリワンで進入できる程楽勝であり徒歩なら全く問題ありません。

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こちらは標識類も当時のまま残っており何故反対だけが人の目に触れられないような措置が取られたのかは謎のままです。しかし小さく古い隧道です。化石のような状態で坑門はコンクリで覆われていますがその風格からかなりの歴史を感じます。坑門の表層は所々剥がれ落ちており風化が進んでいます。しっかりとコンクリで固められ今では内部を窺い知る事はできません。

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扁額も確認できますがボロボロで反対側だけが改修を受け何故こちらは最後までこの状態だったのか謎です。塞がれてはいますが、とても味のある坑門でこちら側だけでも坑門を見る価値は充分あると思います。

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