ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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谷坂隧道(2)

★★★★

 

谷坂隧道の取扱説明書

高度経済成長と共に個性的な隧道は姿を消し、代わりに出現したのが画一的なコンクリ隧道である。コンクリそのものは昭和初期から使われだしてはいるが、当時は現代と違ってそれまでの流れを汲んだもの、或いは西洋から新たに持ち込まれたデザインなど、バラエティに富んだ個性派隧道が乱立し、それは自由気ままで華やかな時代であった。谷坂隧道もこれまでにはない斬新なデザインで、当時の人々を驚かせたと同時に、それは隧道史に残る名作となって現代へと引き継がれた。そして今も谷坂隧道は現役の道として機能しているのだ。

 

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

停止線も無いのに一旦停車し、無理に進入する事なく呼吸のタイミングを図る術は、地元車ならではといった感じで、日頃から譲り合い精神に則り、あうんの呼吸が定着しているようであった。これが要領を得ない部外者となると話は別だ。いったい何様のつもりか、旅の恥は掻き捨ての意味を履き違え、我が物顔で通行する県外ナンバー車両。

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地元車両優先なんて看板が全国あちこちの集落に乱立するのは、彼等の傍若無人極まりないハンドル操作に因る所が大きい。道に不慣れで諸事情を汲む余裕のない初心者だったらまだ許されよう。だが実態はベテランドライバーの一身上の都合がほとんどだ。何故それほどまでに急がねばならぬのだろう?何故前を走る軽トラを煽らねばならぬのだろう?実は車1台抜かした所で、到着時刻はたいして変わらないのだ。

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たった5分早く到着したいが為にどれだけの人が危険な目に遭うのか、勿論当の本人でさえも多大なリスクを負う。その事を理解できないのなら単なる可哀想な人だが、リスクを承知の上でやってる確信犯なら単なるチンカス野郎だ。いや、人間の姿形をしたチンカスを餌とする微生物だ。その実態は顕微鏡でも確認できぬほど小さな器の人。そんな小さな巨人がまかり通る日本。

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最初は良かった。自分さえ良ければ、そんな考えの人間は極々少数で、それらは社会から排除や淘汰され、正常に浄化作用が機能していた。しかし今日では事もあろうに形勢が逆転し、自分さえ良ければという考えが大多数を支配し、世の中のあらゆる秩序が乱れ崩壊し、何を信用して良いのか分からない信用不安や将来への失望感が漂い、表面上は一見平和であっても、水面下では何やら言い知れぬ不安に苛まれ、混沌とした時を過ごしているというのが現実だろう。

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それを払拭する処方箋はたったひとつ、現実から逃げない事だ。俺が何もしなくとも日本経済は動いている。俺が手を下さなくとも誰かがやってくれる。俺が手を差し伸べなくなくともORRは更新され続ける。ならば世の中の大多数がそう思い始めたとしたら、いったいこの先どうなるのだろうか?もうお分かりだろう、誰かがという他人任せを続ける限り、全ては衰退の一途だ。

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今必要な特効薬、それは他人任せを今すぐ止める事である。誰かがじゃなくて俺がという自意識を持つ事によって自分自身のみならず、周囲の人達も変わってくる。個人主義と利己主義を履き違えた日本人は何を血迷ったか他人に目覚めた。ORRの辞書ではそれを他覚という。今しなければならない事、それは本当の自分に目覚める事。それを自覚という。誰かがではなく俺がやる!そう一人一人が自覚し、行動に移す事で信用不安は一掃される。

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

僕は谷坂隧道からブレる事なく真っ直ぐに延びる1本道に、何が大切なのか、今我々に何が欠けているのかを改めて感じた。うつろいやすい人間の心と違い、決して嘘を付かない田園風景に僕は心を洗われ、晴れやかな気分でこの地を後にした。

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