ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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松谷隧道

 

松谷隧道の取扱説明書

松谷隧道は正直煮ても焼いても食えない隧道なのだが、峠越えの旧国道上に存在する唯一の隧道で旧道がどれだけ狭かったのかを示すバロメーターとしての役割は果たしている。

 

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今でも各地に少なからず残る酷道と称される類の3桁国道。当サイトで扱う酷道とは若干捉え方が異なり、見通しが悪く離合困難な道路という定義のようだ。当然単車の幅と四輪の幅は大きく異なり、四輪で突撃して離合不能区間が長く続けばそれは酷道に違いないだろう。単車で離合不能という状況は獣道に匹敵する訳で乗り物によって状況は大きく異なって

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当然だ。世で酷道と呼ばれる道をわざと大型車で突っ込めば遊園地より数倍もスリルが味わえるだろうし、逆に単車であれば全く苦にならない訳だ。しかし幅員は苦にならなくとも見通しの良くない狭い山道はハンドルを握る手がやられる。峠越えが完全に終わるまでクラッチ操作を休む事は許されず、現道に辿り着いた頃には左手が完全に死んでいるという事は

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決して珍しい事ではない。その昔まだ日向街道三国峠が完成して間もない頃、旧道が国道指定されたままの状態で、現在のように登坂車線も兼ね備えた高規格道路として全通しておらず、国道とは思えないような狭い山道と快適な2車線路が交互に現れ、それが断続的に続くといった厳しい状態を経験した者にとって現在の三国峠は高速道路以外の何者でもない。

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現に僕は三国峠を80キロ以下で巡航した事がない。それほど快適な国道に生まれ変わった三国峠は大分宮崎間を高速移動する者にとって今ではなくてはならない存在となっていて、大動脈である主要国道から完全に覇権を奪っている。その昔は大型車も排除する程狭かった国道は現道とは比較にならない程ショボく、三国峠越えを正確にトレースするのは

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よっぽどの暇人以外は苦痛だ。それでも道中に桜並木がある事で春だけは旧道も若干賑わうらしい。三国峠は隧道ではなく峰越えをしている。その道中に唯一存在する隧道が松谷隧道だ。1.5車線の狭い山道に突如現れる松谷隧道は普通車が歩行者をやっと交わせる程度の狭さで、旧国道の狭さを決定的にしている。隧道手前は対向車を交わせる程の幅が

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確保されていて内部離合が不可能な以上そこで一旦停車していたのだろう。三国峠越えで一番ネックになっていたのがこの松谷隧道なのかも知れない。距離は短くテボッチャーでもいいようなものだが坑門内壁ともに全て凹凸のない滑らかなコンクリ製で正直面白味はない。しかし現在我々が見ている松谷隧道の姿はかなりの大改修が行われたもので

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恐らく初代は完全なるテボッチャーだったものと思われる。あくまで想像の域を出ないが、これまで数多くの隧道を見てきた経験上間違いないはずだ。こんな小さな松谷隧道だがひとつだけ驚いた事がある。それは離れた場所を通る現道のトンネルにその名が引き継がれ現国道に松谷トンネルが存在する事だ。

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