ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

トップ>隧道電撃ネットワーク>南東北>山形>加茂隧道

加茂隧道(1)

★★★

 

加茂隧道の取扱説明書

遂に教科書から加茂隧道が消えた。いや、正確に申せば国道である証の赤線から市町村道を指し示す白線へと変更され、それは国道という重要なポストに就き、長きに渡り活躍してきた由緒ある峠道に、印籠が渡された事を意味する。2005年度版の地図では新旧供にかろうじて赤く塗られてはいたが、事実上その時点で加茂隧道は旧道を飛び越えて廃道という扱いを余儀なくされた。何故か?それは産卵を終えた鮭が力尽きるが如し、新道を産み落としたと同時に加茂隧道の封鎖措置は予め決まっていたからだ。官が一度下した事項を覆すのは容易でない。2006年度版では加茂隧道とそこに至る加茂坂の線形こそなぞられど、それは最早国道のそれではないばかりか、つい最近まで当たり前のように通り抜けられた隧道を貫通する事すら叶わぬ夢となった。が、今ならまだ間に合うかも知れない。どうにか滑り込めるかも知れない。僅かな望みを託し僕は取る物も取りあえず、ヘナリワンに跨り鞭を一発入れた。走れエロス!

 

加茂隧道

道路遺構の調査発掘専門サイト:ORRの道路調査報告書

我々は今まさに歴史ある加茂坂における世代交代の真っ只中に居る。まさしく歴史の証人、そうそれは決して大袈裟な表現ではない。だが今となっては何もかもが遅過ぎた。それは遅刻などと言うレベルの話ではなく、担当医の口から手遅れですと宣告されたに等しい状態だ。あと1年早ければ。どの世界においてもタラレバは禁句だ。だた例外として唯一許されるとすればそれはリバだけだ。

加茂隧道

空前のスケールで贈る道路大全:ORRの道路調査報告書

真剣十代しゃべりば!(これはOK)真剣二十代タラレバ!(駄目だこいつら)真剣三十代デリヘル!(明日も呼んじゃって下さい)真剣四十代レバニラ!(お父さん頑張って)真剣五十代銭ゲバ!(それもどうよ?)真剣六十代ズラずれ!(カトリーナはその全てを運び去った。家もズラも。)真剣七十代朝ズバッ!(ものみんた強し)真剣八十代屍!(朝目覚める事を至福の喜びとするシカバネーゼ)

加茂隧道

お探しの道路がきっと見つかる:ORRの道路調査報告書

とまあ人生の縮図を垣間見たような気がしないでもないが、今まさに人生の幕を閉じんとする老雄を前にし、心臓の鼓動も最高潮に達し、胸の高鳴りを抑えるのに必死であった。目の前にあるのは紛れもない加茂隧道である。思えばfukuのレポートによりその存在を知り、いつかは行ってみたいという衝動に駆られるも、旧道化してから行った方が誰にも邪魔されずに堪能できるんちゃうん?

加茂隧道

羅針盤、それは地図とカーナビとORRの道路調査報告書

そんな甘い考えもあったし、新トンネル開通まではまだまだ時間がある。なんて油断していたのも事実だ。だが僕は取り返しのつかない失態を演ずる。加茂隧道の完全封鎖、その予期せぬ事態を耳にするも、東京と山形を隔てる距離は余りにも遠かった。はいそうですか、ではすぐそちらに伺いますなんて距離ではない。しかもたったひとつの隧道を取材するために大判を叩く余力など今の

加茂隧道

www.henari1.jp ORRの道路調査報告書

ORRにあるはずもなかろうて。残念だが手の施しようがない。大都会のど真ん中に位置する四畳半の片隅で僕は正直そう思った。やってやれない事もある。自分の不甲斐無さを正当化せんとするもうひとりの自分がいたのも事実だ。これまで遠距離恋愛を成就せずに分かれたカップルを何組も見てきたカベコップである僕は断言する。距離の壁は恋をも引き裂くのだ。まだ実物を見た事もない

加茂隧道

ヘナリワンドットジェイピー ORRの道路調査報告書

それも単なるトンネルだ。そう思うと加茂隧道を切って捨てるのは簡単だった。さらばじゃ!僕は毛布にくるまり全てを忘れるように深い眠りへと落ちた。その日見た夢は以下の通りである。土砂に埋もれた加茂隧道坑門。かろうじて扁額だけは確認できたものの、上部の20%程を残して、その全ては足元に消えた。最早リングアーチさえ目にする事の出来ない無惨な姿に僕はその場にへたり

加茂隧道

おはようからおやすみまでORRの道路調査報告書

込み意気消沈していると、作業服を着た工夫が一人近づいてきた。手にはツルハシを持ち安全第一と刷られた黄色い工事用ヘルメットを着用、顔は逆光ではっきりと見えない。彼は坑門前に辿り着くなり、一言も発する事なく黙々と足元を掘り始めた。いったい何者だこいつは?恐る恐る近づき彼の顔を覗き込んだ。ギャー!

加茂隧道2進む

トップサイトナビゲーター管理人について感想・お問い合わせ