ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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秋田県道279号稲庭関口線(3)

★★★★

 

秋田県道279号稲庭関口線の取扱説明書

かねてからマークしていた道がある。それは路線番号で言えば県道278雄勝湯沢線という砂利道県道の次にあたる279号稲庭関口線という3桁県道である。市販の地図は大変罪深かった。一見寸断されているかのように見える箇所が、実は点線によって繋がっているのだ。それは獣道のような類ではなく、少なくとも登山道と同等レベルかそれ以上の規格を有する道によって繋がっている事を示唆していた。階段や岩登りのようなシーンさえ無ければ、攻略の可能性は充分と踏み、さっそく現地へと乗り込んだ。

 

秋田県道279号稲庭関口線3-1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

全く県道らしからぬ路面状態で、水捌けが悪いのか表面は滑っている。ここへ至るまでの過程でどこもかしこも乾いている状態しか見なかったので、余計に滑っているような感じがする。周囲はそろそろ伐採されても良い頃合の胴回りが頼もしい木々に覆われ、昼尚鬱蒼としている。路面に残る跡からは、地元の軽トラなどの類ではなく、より大型の車両が通ったように見える。キャタピラの

秋田県道279号稲庭関口線3-2/ORR

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跡は無い事から、この先で工事をしているとも思えないのだが、誰も来ないような場所だし、工事用の看板が掲げられていないくとも、この先で復旧作業などを行っている可能性はある。見慣れぬタイヤ痕に一抹の不安を覚えながらも、慎重に歩を進める。未舗装路は奥へ向かって坦々と招き入れるのだが、一向にここが県道である証拠は出してくれない。印象としてはここが県道で

秋田県道279号稲庭関口線3-3/ORR

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ある可能性は薄い。これは経験と勘からであるが、このまま作業道のようになって行くような気がしてならない。というか既にこの時点で作業道のような様相を呈しているこの道に、そろそろ見切りを付けて戻ろうかと思った矢先にそれは現れた。2車線の舗装路が途切れ、砂利道が二手に分かれる分岐点より、ずっと1本道であった当路線内で、初めてに目にする分岐であった。とは

秋田県道279号稲庭関口線3-4/ORR

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言っても正統な分岐ではない。なにせ直進のように見えるのはほとんど使われていないであろう廃作業道のような道で、そちらはどう見てもパスだ。従ってここから左90度へ曲がる方が本線に決まっている。ここまで路面に刻まれている妙なタイヤ痕もそちらへと駆け上っている。しかしだ、方角的に見てそちらではないように思える。それに舗装路が途切れた途端に始まった急勾配が

秋田県道279号稲庭関口線3-5/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

再びここでも繰り返されるのだ。左90度に舵を切った途端に始まる急斜面。それはどう見ても作業道のようにしか見えない。考えてみればここまでも作業道のようなものなのだが、ここに来てそのどれもが妖しく見え、八方塞がりの状態になってしまった。これは最終集落まで戻って振り出しか?本当にそう思った。とりあえず少しばかりはかじってみなけりゃ分からないと思い、まずは

秋田県道279号稲庭関口線3-6/ORR

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90度の急斜面へと分け入る。しかし明らかに路面状態はここまで以上に劣悪だし、それは木材切り出しの為だけに存在するようなブル道にしか見えない。ほんの僅か進んだだけで、そこは見限った。何故ならそこが県道ではない決定的な証拠があったからだ。この分岐を左へ90度曲がった途端に道路両端に現れる2本の杭。当日は開放されていたが、普段はここにチェーンが掛って

秋田県道279号稲庭関口線3-7/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

いるはずだ。もしこれ以上県道上流部へ向かう事を阻止したいのであれば、行政ならばもっと立派なゲートを用意するはずだ。ところが取って付けたような簡易ゲートは民間レベルを通り越し、個人レベルとさえ思える造りだ。左じゃない、そこは私有地だ。やはり直進の獣道なのか。

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