ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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秋田県道279号稲庭関口線(4)

★★★★

 

秋田県道279号稲庭関口線の取扱説明書

かねてからマークしていた道がある。それは路線番号で言えば県道278雄勝湯沢線という砂利道県道の次にあたる279号稲庭関口線という3桁県道である。市販の地図は大変罪深かった。一見寸断されているかのように見える箇所が、実は点線によって繋がっているのだ。それは獣道のような類ではなく、少なくとも登山道と同等レベルかそれ以上の規格を有する道によって繋がっている事を示唆していた。階段や岩登りのようなシーンさえ無ければ、攻略の可能性は充分と踏み、さっそく現地へと乗り込んだ。

 

秋田県道279号稲庭関口線4-1/ORR

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分岐点から見た時は獣道のように見えたその先は、突っ込んでみるとそれは両側から草に覆い被されて、そう見えただけであって、実幅が自動車1台分はある。だがしかしここへ車で突っ込むには相当な勇気が必要だ。何せ単車でも躊躇したほどなのだから。まず何が二の足を踏ませるのかと言えば、その勾配だろう。左折のブル道も上へ向かって酷く急な斜面であったが、こちらの

秋田県道279号稲庭関口線4-2/ORR

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下りも負けてはいない。見てくれこの斜面とヘアピンを。完全に県道の規格を逸脱しているとしか言い様がない。よくぞここに道を通したな。それが開口一番に出た言葉だ。幸い姥湯温泉へ通ずる姥湯林道のようなスイッチバックよりはマシな状態で、普通車でもギリギリ一発で曲がれるような曲がれないような、そんな微妙なさじ加減で皆様のお越しを心よりお待ち申し上げておられる

秋田県道279号稲庭関口線4-3/ORR

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ところが県道の意地か。間違いなくひとつ言える事は、ここをかつて自動車が通っていたという事である。勿論その規格は一般車両に対応しているものではない。少しでも路面がぬかるんでいようものなら、軽トラでも4WDでないと登れないような斜度で、まかり間違って普通車で突っ込んだとしたら、その日からここでの自給自足生活がスタートする。勿論JAFに救助を要請しても良い

秋田県道279号稲庭関口線4-4/ORR

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のだが、助けにきたはずもJAFもトラップに嵌り、最終的には自衛隊に救助を要請せねばならぬほどの事態へと発展するやも知れぬ。そうなったら夕方のニュースに登場するのは間違いなく、県道279稲庭関口線は一躍時の道となろう。「次のニュースです。今日午後3時半頃、湯沢市内を走る県道で普通乗用車が立ち往生し、一時は自衛隊が出動する騒ぎがありました。現場では今尚

秋田県道279号稲庭関口線4-5/ORR

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必死な救助活動が続けられています。現場には山谷記者が駆けつけています。中継です。山谷さーん、現場の山谷さーん?そちらは現在どのような状況になっているのでしょうか?」山谷記者「ハイ、こちら現場です。1台のバイクが倒れており、負傷者が出ている模様です。うずくまってらっしゃる方がいますが、お話を窺ってみたいと思います。お前誰?」うずくまってる人「Mr.YAMATANI

秋田県道279号稲庭関口線4-6/ORR

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です。みんなには山ちゃんと呼ばれています」山谷記者「みんなって誰ですか?」Mr「それは秘密です」山谷記者「ここへは何しに来たのですか?」Mr「業務命令で」山谷記者「誰の指示なんですか?」Mr「それは怖過ぎて言えません」そう言うとMrは立ち上がり、最後の力を振り絞って、何とか自力脱出を試みる。そして走り出そうとした所へ山谷記者が駆け寄る。「ちょっと、ミスター、

秋田県道279号稲庭関口線4-7/ORR

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Mr.YAMATANI、この一連の事件の真相は何ですか?」山谷記者の叫びも空しくMrは森の奥深くへと消えていった。やるせない気持ちのまま山谷記者はカンペに書かれた局に戻せの支持に従うしかなかった。腑に落ちない山谷記者は言った。「以上現場から東海林がお伝えしました」

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