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〜道路格闘家へなりと闘う鉄馬ヘナリワンの軌跡〜

ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を管理人が実走調査したレビュー

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荒坂峠(1)

★★★★★

荒坂峠(県道68号津山加茂線)の取扱説明書

世の中にはいまだに全通という夢が叶わぬ未開通県道が数多く存在する。完全にプッツンしているものもあれば、微妙に点線で繋がっているものもある。ここ荒坂峠は未開通とされながらも、市販の地図上では点線表記されていて、もしかしたら通り抜け出来るかもと期待させるには充分な短区間である。そこにT3F氏から詳細な情報が寄せられ、単車での到達は可能との情報を頂き、早速現地へと赴く事となった。そこで目にしたのは、この世のものとは思えないほどの、おぞましい激坂であった。

荒坂峠1-1byORR

旅と道路と峠のバイブル=地図×ORRの道路調査報告書

田園地帯の真っ只中を突く何の変哲もないどこでも見かける普通の1.5車線路。この先にトンデモナイ峠道が存在するという。

俄かに信じ難い事ではあるが、現場は相当な激坂になっており、車両による通り抜けが辛うじて可能である状況はある程度把握しており、読者よりもたらせた事前情報により、イメージ及び心構えは出来ていた。

出来ていたはずなのだが、それを大幅に上回る激坂が僕を待ち受けていようなどとは、この時点では夢にも思わなんだ。

荒坂峠1-2byORR

旅と道路と峠のバイブル=地図×ORRの道路調査報告書

ヘキサは見当たらなかったが、別の県道との分岐点に設置されていた青看で、当路線が県道68号線である事を一応確認したので、この路が県道である事は間違いない。ただ行けど暮らせどヘキサのひとつも現れず、ただただ1.5車線の田舎道が山裾へ向け続くばかりであったが、少々不安になってきた所で、そいつは突如現れた。

津山方面はこれより5.0km先から通行不能

荒坂峠1-3byORR

旅と道路と峠のバイブル=地図×ORRの道路調査報告書

間違いない、注意書きにはハッキリと津山方面と書かれているし、やはりこの何でもないような道が県道であったのだ。

市販の地図では点線扱いとされている難路だ。通行不能の文字も当然と言えば当然。だがその頭に一般車とか付けておくといいんでないかい?だって単車なら楽勝でしょ多分。ただ5kmという微妙に長い距離だけが気になった。

実は地図での点線区間は1kmにも満たないのだ。その前後も何等かの危険をはらむ道程なのだろうか?

荒坂峠1-4byORR

旅と道路と峠のバイブル=地図×ORRの道路調査報告書

家々が点々とする集落を抜けると、遂に幅員が急激に狭まった。そこには今一度念押ししておくように注意書きの看板が立てかけられ、最後の警告をアナウンスしていた。

いよいよだな。最終集落の外れから普通車同士の離合困難な狭路となった県道は、ヘキサもデリネーターの1本も姿を現さぬまま、多少の不安を抱きつつある僕を何とかここまで導いた。

県道である事も、この先が荒坂峠である事も、村人の証言も、ここまで何ひとつ得られるものは無かったが、唯一僕をここまで駆り立てたのが、通行不能や通行止と書かれた血湧き肉踊る看板類であった。

荒坂峠1-5byORR

旅と道路と峠のバイブル=地図×ORRの道路調査報告書

一旦狭まった幅員は何故かすぐに1.5車線へと回復し、その舗装路は敷かれてから随分と日が浅いように感じられる。

まさかそれは拡幅されて、普通の峠道に成り下がってしまったというサインではないのか?

大改修されてしまったかも知れないという一抹の不安を抱きながらも、ひたすら1本道を駆け上る。

そこそこ勾配のある坂道は、右往左往しながら高度を上げて行くと、真新しい舗装路が突如途切れ、なんだか怪しいコンクリ道へと切り替わる。

荒坂峠1-6byORR

旅と道路と峠のバイブル=地図×ORRの道路調査報告書

それもかなりの勾配で、完全1車線の激狭道である。そこには当然の如し通行止の看板が設置され、最終警告を発していた。

しかしチェーンゲートなどは設置されておらず、この先もまだ突っ込んで行けそうな気配だ。但し登坂途中の中途半端な場所で通行止のゲートが現れても転回は容易でない。

御覧のように県道の続きは軽自動車とバイクとの擦れ違いでさえ困難なほどの狭さで奥へと続いているのである。

荒坂峠1-7byORR

旅と道路と峠のバイブル=地図×ORRの道路調査報告書

それにのっけから想定外の勾配で、ここに至るまでの過程とは明らかに異なる規格の路が待ち受けていたのだ。

アスファルトからコンクリへと切り替わる境目は、四輪の転回が可能なちょっとした広場になっており、自動車はそこで引き返すのが無難だ。

その広場でさえも躊躇しそうな傾斜をしているのだが、どうやらここからが本番のようだ。対向車がやって来ない事を祈りつつ、僕は激坂へと足を踏み入れた。

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