ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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荒ヶ峠(山口県道280号長門秋芳線)(2)

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荒ヶ峠(山口県道280号長門秋芳線)の取扱説明書

荒ヶ峠を越える県道280長門秋芳線は長らくの間未開通県道として細々と未整備の砂利道にて峠越えを果たしていた。藪漕ぎ必須の道程に、不通と見て引き返す者も後を絶たなかった。恐れを知らない特攻野郎だけに許された荒ヶ峠越えも、どうやら完全に息絶えたようだ。ORRさえも通さなくなった荒ヶ峠よ、このまま永遠の眠りにつくがいい。南無妙法蓮ゲイバー、チーン!新宿2丁目ゲイバー、チーン!マツゲイ紅白出場、チーン!合唱

 

荒ヶ峠(山口県道280号長門秋芳線)2-1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

田んぼを横目に見ながら砂利道を進むと、奥畑川を越えてやってきた道と合流する。電柱を数える事2本先には山口県特有の黄色いガードレールが見えている。あれが対岸の県道268である。そこから真っ直ぐにやってくる道が荒ヶ峠へ向かう玄関口である。県道を正確にトレースしてきた砂利道とはここで合流し、いよいよ峠を目指す事になる。雨は確実に止んではいるが、ジャンプすれば

荒ヶ峠(山口県道280号長門秋芳線)2-2/ORR

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手が届きそうな高さまでガスが発生している。峠へと視線を移せば、本来見えるはずの遠くの山並みが、消え失せてしまっている。荒ヶ峠における初の視界不良かも。何だかこの時点で嫌な予感はしていた。暗雲垂れ込める現場の状況も然る事ながら、これまでの荒ヶ峠とは起点からの雰囲気がちょっと違っていたのだ。はっきりとは分からない。それを示す確たる根拠もない。しかしこれまでとは

荒ヶ峠(山口県道280号長門秋芳線)2-3/ORR

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明らかに異なる微妙な空気を感じ取っていたのだ。ここも駄目か、この年列島各地に甚大な被害をもたらした台風は、どこもその爪痕によって工事中やら通行止やらで、こてんぱんに弾き返され、全く取材になっていなかったのだ。恐らく荒ヶ峠もかなりやられているのは、下流の護岸工事が急ピッチで行われている事からしても明らか。しかしそれにしては通行止の看板は立てられていない。

荒ヶ峠(山口県道280号長門秋芳線)2-4/ORR

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行けるのか?路面状況は悪くない。今にも両脇と中央から伸びる植物はその全てを覆い尽くさんばかりの勢いであるが、その僅かな隙間をしっとりの濡れたダブルトラックは、しっかりと峠に向かって僕を導いた。林道初心者ならもう使われてないんちゃうん?と不安になりそうな状態なのだが、これは今に始まった事ではない。もうかれこれ十年以上前からこんな状況なのだ。行けるのか、行け

荒ヶ峠(山口県道280号長門秋芳線)2-5/ORR

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ないのか?そんな危険な情事山本がデフォルトの難路で、すったもんだの末に気が付けばそこは峠だったなんていう大変オシャレな峰越えルートだ。最終集落から外れ、完全な山道に入るといくつか支線が現れる。とは言ってもそれらは枝道というよりは完全なる作業道であって、困惑するような二股などではない。従って本線を見誤る事はまず考えられないが、その本線がなんだかな〜な

荒ヶ峠(山口県道280号長門秋芳線)2-6/ORR

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状態であるからして、ちゃんと走っているようで遭難、遭難しているようでちゃんと走っているという何とも不思議な感覚に陥るのだ。荒ヶ峠を何度越えようともその感覚は変わらない。今回は入念な調査と意識していた事もあって、これまでは見過ごしてきた作業道なんかもよく目に付いた。そんな中1本の支線が気になって止まってみた。草ぼうぼうと化したその支線は今では全く使われて

荒ヶ峠(山口県道280号長門秋芳線)2-7/ORR

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いない事が分かる。分岐点は車1台が転回できるように施工されたようだが、消失しかけた支線の前では、単なる離合ポイントとしてしか機能していない。さあ先を急ぐか、メットを着用し何気なく支線の先と思われる上段へと目をやった瞬間、我が目を疑った。上になんかあるよ!

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