ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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大分県道715号木田神崎線(2)

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大分県道715号木田神崎線の取扱説明書

長らく有料道路として使われてきた臼杵坂ノ市道路が無料化に伴い県道に指定されたのはつい最近の事だ。それにより御所峠を越していた県道は旧道と化した。臼杵坂ノ市道路の出来があまりにも良い為、通行料をケチって峠越えする車両もほとんど無く、現役時代から交通量極少の県道であった。ただでさえ交通量の少ない県道から何やら枝分かれする妙な県道の存在に気付いたのは世紀末も押し迫った夏の夕暮れ時であった。そこで僕はトンデモナイモノを目にする事となる。地図上では点線扱いとされる県道の真実の姿をとくとご覧あれ。

 

大分県道715号木田神崎線2-1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

戸保ノ木隧道を抜けると視界前方は急激に開ける。燦燦と太陽光が注がれ、不気味な隧道と起点からの陰湿とも思える鬱蒼としたシーンは、いったい何だったのかと思わせる程穏やかな光景が広がっていた。勿論それは度重なる調査の中でも天候といい時間帯といい、これ以上ない素敵なタイミングであったからに他ならない。初めてこの道に挑んだ日の僕の心中は穏やかでは

大分県道715号木田神崎線2-2/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

なかった。夕闇迫る中、威圧的とも思える注意書き看板のオンパレードにチビリながら慎重に歩を進めた。おおよそ現役の県道とは思えない突貫工事で敷いたような凹凸の目立つ簡易コンクリは、それだけで驚異的であったし、看板にも記されていた通り、離合箇所が全くと言っていい程存在しない事に、この県道の謎は深まるばかりであった。いったいこの道は何の為に存在して

大分県道715号木田神崎線2-3/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

いるのだろうか?もっともこの県道をまともに通る人など皆無に等しいだろうから、待避所の必要性も全く感じられない訳で、市販の地図では点線とされている事から単なる未開通県道であると僕は踏んだ。しかし問題はその点線部分がどのような状態になっているのかという事。それをこの目でしかと見届けてやろう。その一心で薄暗くなりかけた当路線を必死な形相で前へと進んだ

大分県道715号木田神崎線2-4/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

のである。そして次に現れたのがこの切り通しである。とにかくここは狭く厳しい。2tクラスのチビダンプでも危ういほど狭い。どう考えても一昔前の軽自動車に照準を合わせたとしか思えない極悪狭路。将来的な車の大型化なんて全く考慮されちゃぁいないし、その時良ければ全て良しの投げ槍的な造りも、この道には最初から将来などという概念は存在せず、その場凌ぎ的な感じが

大分県道715号木田神崎線2-5/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

プンプン漂っている。但しORRの監視路線に組み込まれて以来、ただの一度もこの路線が不通となった事がないのだ。台風が過ぎ去った後も倒木がしっかり除去されていた。それもかなり早い段階でだ。確かにここは現役の県道である。即急に対処されたとしても何等不思議ではない。しかし看板には通り抜け不能と記載され、地図では点線扱いとなっている県道だ。この先にいったい

大分県道715号木田神崎線2-6/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

何があると言うのだ?初めてこの路線に足を踏み入れた時は疑問だらけであった。切り通しを抜けると緩やかな下りに転じると供に、視界前方には人家の屋根らしきものが見えた。またどこから現れたのか電柱が聳え立っている。そして車道左手にはお墓があった。間違いない、ここには人が住んでいる。当たり前だ、現役の県道だもん。それに戸保ノ木という集落がある事も事前に

大分県道715号木田神崎線2-7/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

知っていたではないか。しかし当路線で一度も車両とすれ違った事もなければ、人の姿を目撃した事さえないのだ。ところが今回の調査で初めてセダンとすれ違ったばかりか、戸保ノ木の原住民と接触する事が出来たのだ。現地でお婆さんを発見した僕は思わず動いてるよ!と叫んだ。

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