ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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上藻別富美林道(2)

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上藻別富美林道の取扱説明書

旅人なら誰もが持っているであろう某地図で、もはやバイクの通れる状態ではないとコメントされた林道がある。96年荷物満載ソロでの挑戦による見事なまでの敗退、2001北の国からで苦戦を強いられながらも何とかクリアし、2002北の国からでの完全制圧とこの道との格闘歴はORRの歴史上切っても切り離せない存在となった。今開かれん禁断の扉、バイクが通れないとは一体いかなる道なのだろうか!?

 

上藻別富美林道2

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

この二股を見た瞬間96年の悪夢が頭をよぎった。この先にある恐怖の川渡りで先代の1号共々断念せざるを得なかったあの暑い夏を思い出していた。前夜からの雨で増水した川の水位は尋常ではなく、裸足になり川の真ん中まで入って確かめてみたが荷物を降ろしても渡りきる自信がなかった。水位は膝より少し高い腿の中程まで

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

達していた。川底には頭大の石がゴロゴロしておりへなりのテクではどうにもならなかった。北海道では特に珍しくもない川渡りであるが、流石に増水時となると話は別で危険を冒してまで挑もうとは思わなかった。今でもあの時の判断は間違っていなかったと思っている。複数人いれば少々の無茶は何とかなる場合が多いが単独行では

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ちょっとしたミスが命取りになる可能性が高いので無理は禁物である。この年の水位は通常に戻っていて、それでもやはり難関に変りはない。一つ目の川渡りをクリアした先に僅かな四輪の轍があったがそれさえも何年も前のもののようである。二つ目の川渡りをロリエが慎重にクリアしていく。いよいよここからが本番である。

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見よ!これが「もはやバイクの通れる道ではない」道だ。この状態はまだマシで前年来た時は先に進めない状態だったのをロリエと倒木を切り倒し、岩を避けてなんとか道らしくしておいたのだ。我々の着けたタイヤ痕を見てその後数台は通過したような跡があったが、それまでは放置プレー全開でほぼ壊滅状態であった。

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もちろん我々が開拓する前、タイヤ痕は一切存在しておらず、道を塞いでいた直径30cmはあろうかという白樺の倒木も前年我々が切断したものである。今や道ではなく小川になってしまっている。これも雨後の増水時にアタックしていたらどうなっていたかは分からない。何とかラインを読みながら慎重に前進を試みる。

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もはやここまで来ると廃道ではなく河原を進んでいるのと何ら変わりはない。ここも前年は酷い箇所で先が見えなかった区間だが我々が伐採しておいたので見通しの良い状態になっている。あれ以降大災害には見舞われていないようだ。これでも落ち着いていると言えよう。道が人の手から放れるとこうまでなってしまうのか?

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頭大の石ころが当たり前のエンデューロ会場と化してきたが、ここがかつて普通の林道であったとは現状から全く想像は出来ない。ほんの数m進むのに数分を要するこの道は、もはや道と呼べる代物ではない。廃道としても高レベルである。

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