ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

トップ>廃道電撃ネットワーク>北海道(道央)>空知支庁>北海道道136号夕張新得線

北海道道136号夕張新得線(4

★★★★★

 

北海道道136号夕張新得線の取扱説明書

へなりに多大なる影響を与えた道、北海道道136号夕張新得線。この道を知らずして北の大地を語るなかれ。96年荷物満載ソロでの通過、01年荒れ狂う道道136内にてエンジン停止、屈辱の晩秋緊急ビバーク。テントもない、シェラフもない、そして食料さえもない状況下で、気温は氷点下に達した。今にして思えば、生きて還れたのが不思議である。そして“北の国から2002”での完全制圧。これは廃道突破に命を賭けた男達の記録である。

 

北海道道136号夕張新得線4

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

あれは忘れもしない20019月末の事である。山間部は冷え込み雪虫なるものが飛び交っていた。雪虫とは冬の訪れを告げる見た目は蚊のような生き物である。もうすぐ北の大地に冬がやってくる。北海道残留組にとって本州へ戻れという合図でもある雪虫。そう、あの日も雪虫は飛び交っていた。北の地でその後へなりの片腕となるロリエと運命的な出会いを果たしていた。

image003.jpg

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

廃道のイロハを教えいくつもの廃道を突破し彼は実践で術を覚え瞬く間に頼もしく成長していった。廃道の魅力に執り憑かれた彼に道道136号線の話をしてしまったのが全ての始まりだった。内情を知った彼は当然の如くすぐに行きたいと言い出した。勢いづいた彼を止める事はできなかった。

image005.jpg

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

その年は台風の直撃こそ免れたもののあちこちの林道で壊滅的な状況に陥っており道道136号線もタダでは済まない事は容易に想像できた。帯広の大正という場所に古くからライダーハウスカニの家がある。幸福駅や愛国駅で知られる廃線跡で、その大正駅跡地にあるカニの家を出発し日帰りで帰ってくる予定であった。

image007.jpg

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

テントやシェラフを含む一切の道具はカニの家に置きっぱなである。帯広でGSに寄り満タン給油で準備はOK。朝一番の客とあってティッシュを1箱づつもらった。一路ニニウを目指した。日高のセイコーマートで食料を買い込む。ニニウから夕張へ抜けるつもりだ。ニニウから進入し紅葉を楽しむ余裕さえあり川渡りもあっさり通過。

image009.jpg

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

その先からガレが始まり山の斜面と化している箇所もあった。しかし勢いづいた我々一行には邪魔な障害物程度にしか映らなかった。標準装備されている品々で次々と道を切り開き困難箇所を突破していった。だが行けども行けども崖崩れの連続で道道136号線は最早道ではなかった。そんな事はお構いなしで突貫工事を進めて更なる前進を試みる。

image011.jpg

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

だがこの時既に誤算が生じていた。出発前崖崩れなどによる障害は2,3箇所程度と見込んでいた。1箇所の突貫工事で30分のロスをしたとしてもたかが知れている。と安易に考えていたのだ。昼をとっくに過ぎて15時をまわった所でまだ全行程の半分も来ていないようだった。

image013.jpg

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

しかしここへ辿り着くまでに突破した箇所は少なく見積もっても10箇所以上。行きに造ってきた道を戻るのでいくらここまでの到達時間が長かろうとも帰りは数時間で抜けきれるはずだ。だが時既に遅し、この時期の日暮れは16時である。我々に残された時間はあと1時間しかない!

道道136号線5へ進む

道道136号線3へ戻る

トップサイトナビゲーター管理人について感想・お問い合わせ