ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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姫侍峠(姫川林道)(4)

★★★

 

姫侍峠(姫川林道)の取扱説明書

幾多の旅人がこの林道に挑み、そして散っていった事だろう。この道で悪戦苦闘し、悶絶の末引き返しを余儀なくされ、僅かに与えられた束の間の休日を奪われただけでなく、心身共にボロボロにされた挙句、出発前北海道を有意義に周回すべく綿密に立てられた計画も、ことごとく変更を迫られ、キャンセル=キャンセル料発生プラス代替宿は全て満室という至れり尽くせりのシステムで貴重なひと夏が奪われた人は僕が知るだけでもかなりの人数に上る。なしてそこまでして姫川林道へ人は挑むのか?その魅力に迫る。

 

姫侍峠(姫川林道)4

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

コンクリのブロックを越えてしばらく続いたダブルトラックも次第に薄れ、とうとう路面は緑の絨毯と化した。それでもびっしりとその全てを覆われていないのは、植物が着床し難いしっかりと踏み固められた路面だからこそだろう。その昔は極普通に通り抜け可能な峰越え林道であったと想定できるが、その時代の事を僕は知らない。初めて姫侍峠を越えた時も、現状と

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然程変わらぬ姿であったし、それは大きく変わる事なく今に至っているのだ。両サイドから迫り来る背丈以上もある植物たちも、何故か路面を覆い尽くせてはいない。人工的に除草された跡でもないのだが、1車線分を維持したまま続く路面に、ブロック壁さえなければ四輪でも全く問題のない状態が続く。まだ廃道色は薄く、心理的にも余裕のよっちゃんである。が、

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お待たせ致しました!ご注文の品はこれで宜しいでしょか?振り向けばとっくの昔に姫侍峠はどこかえ消え去り、水平移動していたつもりだが、稜線との位置を見比べると、少しずつ高度を下げていた事が分かる。かつての峰越え林道だ、冬期閉鎖の期間限定としても、シーズン中はそれなりに交通量があったはずだし、整備もされていたはず。事実路面自体は充分な幅員が

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確保され、良く締まっていて走り易さこの上ないのだが、視界前方はみるみるうちに塞がれてゆき、藪の海を真っ二つに割ったような様は、さながらモーゼの十戒と言った感じだ。まだ藪漕ぎには至っていないが、そろそろ覚悟せねばならない。この辺までなら倒木や大きな岩が道を塞ぐといった事もないので、オフ車なら藪を極度に嫌がらなければ楽勝だ。しかし

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大きくコーナーを描きながら下った先には、原形を留めていないほど崩落し斜面と化したセクションにぶち当たる。失敗すれば谷底に即転落という危険性はないので、この瓦礫の斜面を通過する事自体はそれほどたいした事ではない。がしかし、この先何箇所このようなセクションを超えねばならぬのか、またどれだけ厳しい区間が用意されているのかなど

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姫川林道を攻略する上で、心理的に大きく影響与える第一ポイントではある。背後に見える姫侍峠も随分遠くに感じられ、ここまでかなり下ってきている事が分かる。そしてお気付きだとは思うが、路面は限りなく現役の林道に近い状態にまで回復しているのだ。これには面食らった。もしかしてこのまますんなり行けるんちゃうん?行っていいんちゃうん?ところが現実は

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そんなに甘いものではない。いつ四輪が前方から現れてもおかしくはないほどまでに回復した路面と、安定した平坦路がしばらく続く状況に、鼻歌まじりのルンルン気分で歩を進めていると、再びモーゼの十戒が始まろうとしていた。まだ姫川林道後半戦は始まったばかりなのだ。

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