ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

トップ>廃道電撃ネットワーク>北海道(道南)>檜山支庁>厚雲峠

厚雲峠(7)

★★★

 

厚雲峠の取扱説明書

渡島と檜山を結ぶ峠として僕は初戦に姫侍峠をチョイスした。そこは幾度となく対戦し、酸いも甘いも熟知した峠であり、何等かの不可抗力や自らのミスで撃沈しない限り勝って当たり前の、云わば格下相手の前哨戦と言える。ところが今度の相手は全くの未知数で、事前情報も得てなければ、突っ込むのも初めて。ましてや現役時代さえ通った事のない、全てが初物尽くし。そんな初めてのお使いシリーズに相応しい厚雲峠の現状にORRのメスが入る。

 

厚雲峠7

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

一度障害物を目にしてしまうと、その先に更なる大障害が待ち受けているのではないかと少々臆病になる。これは何本廃道を走ろうが特に変わる事はない。常に得体の知れぬ相手との闘いであるからして、慎重過ぎる程慎重に進む事は決してマイナスにはならない。生きて還らねばならない訳だから、その為には臆病過ぎるほどであっていい。

image003

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

それが度を越えてしまうと前へ進めなくなってしまうからして、その微妙なさじ加減が難しいと言えば難しいかも。僕もこのような探索を始めてもう十数年になるが、走破テクニックに関しては林道初心者と何等変わらないのである。残念ながらウィリーすらできないのだ。勢い余って暴走族の集団に後ろからXRで突っ込んだ事はあるが、運よくどなたとも接触しなかったので事なきを得たなんて事もある。

image005

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

彼等は鉄パイプをお持ちで僕は過積載。どうやらお互いの次元が余りにも違っていた為、敵対心を抱かれなかったようだ。ただ単にブレーキかけても間に合わなかっただけなのだが、殴り倒される事もなく無傷で突き抜けた。勿論厚雲峠とどっちが怖いかと聞かれれば、そりゃ族に決まってるっつーの。集団から無事突き抜けた暁には、普通お別れの挨拶としてバイバイキーンが一般的ですよね。

image007

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

でもその時は何故かお別れの挨拶がタオパイパーイでしたから、いかにてんぱっていたかがよく分かる。人は時として極限状態に置かれると何を言っているのか自分でも分からなくなる事がある。教訓としてはブレーキパッドのチェックを怠ると痛い目に遭いますよという事である。廃道内に限らずロングダートでも運行前チェックは確実にしておいた方が無難だ。

image009

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

自分でオイル交換をする人などは、ドレンボルトの脱落で最悪はエンジン焼きつき、それでなくともロングダートのど真ん中でそんな事態が発生したら、それこそ生命の危機に瀕する事になるのだ。金華湯では現実にカモイワンが最奥地で走行不能に陥ったし、林道途中のトラブルで数十km歩いたなんて事例はいくらでもあるのだ。果たしていざという時自身がそこから脱出できる体力を持ち合わせているのかどうかを考えて欲しい。

image011

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

普段からある程度の距離を意識して歩いているか?ちょっとした階段をエスカレーターに乗ってやしないか?近くのコンビニまで車や原チャを出してないか?最初から徒歩の探索ならまだ良いのだが、予定外の事態に対処すべく有り余る能力や術を持ち合わせているかを認識しておかないと大変な事態を招く事になる。

image013

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

事実この廃道内においてガス欠という痛恨の初歩的ミスを犯してしまった。給油の際ガソリンコックをリザーブからONに戻すのを忘れていたのだ。これは本州でも充分痛いが、北海道では最悪死に直結する。しかーし!ぬかりはなかった。ヘナリワンには予備タンが標準装備されているのだ。

厚雲峠8へ進む

厚雲峠6へ戻る

トップサイトナビゲーター管理人について感想・お問い合わせ