ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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休峠(4)

★★★

 

休峠の前説

人の手を離れ管理されなくなった道路は、通常お荷物扱いとされ、またそこを通る者は変わり者というか、下手すると軽犯罪者として祭り上げられる可能性さえあり、様々な意味においてリスキーロードである廃道。だが時として廃道突破が歓迎される事もあるのだ。珍しい事ではあるが、休峠は我々のような探索者にとって、大手を奮って本領発揮できる数少ない貴重な物件であり、ここへ来たならば周りの目など気にせず、心行くまで薮の大海原を堪能するがいい。

 

休峠4

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

起点からおいちゃん達が切り拓いた作業現場までは完全なダートであった。その為ついその先も路面は未舗装路だと思い込んでしまむのも無理はないが、もう少し冷静に判断すべきであった(冷静になれるような状況ではないが)。下地がアスファルトであったがゆえに、抉れた箇所は全く見られなかった訳だ。足元がしっかりしているから、自然とスピードも増す。

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廃道なのにやけに快適、やけにスピーディー。スピード感ある廃道、それが違和感の原因だ。このコーナーだけが、唯一周囲の木々に覆い被される事もなく、開放的であった為、直射日光をモロに受け、それを吸収した灼熱のアスファルトには、さすがに植物も寄り付けなかった訳だ。よってそこだけが路面を覆い隠される事なく、本来の姿をあらわにしていたのである。

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

それでもツタのような種類の植物がジワジワと手足を伸ばし、路面の半分程を覆っている。日中のアスファルトを手で触ってみると分かる事だが、熱過ぎて一瞬しか触れない。よってアスファルトの上を裸足で歩く人はいない。真夏の炎天下でアスファルトの上を、素足で歩ける人がいたらお目にかかりたいものである。車のボンネットで目玉焼きが出来るとかいうのを見た事あると思うが、アスファルトの上でもそれに近い事が出来る。

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

もし路上に座り込みフライパン無しで、せっせと野菜炒めを作っていたとしたら恐らくそれは僕に違いない。多分本人は至って真剣なので、何してんの?なんて声を掛けないで欲しい、そっとしておいて欲しい。でも試食させてもらっていいですか?は歓迎だ。地べたに座り込む高校生の連中に紛れて、地べたで野菜をせっせと炒め始める道路格闘家。

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

学生が地べたに座り込んで魔法瓶のお湯をカップラーメンに注ぎ、その場で食すという光景も今ではすっかり珍しくなくなった。しかしその横では地べたに野菜をおもむろにばら撒き、ヘラを2本取り出したかと思うと、屋台の焼きそばを炒める要領で素早く炒め始める道路格闘家。二刀流もなんのその、あっちゅう間に野菜炒めは完了。唖然とする学生達。完全に思考回路は停止のご様子。

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

常に時代の一歩先をリードし続ける僕について来れないのも無理はない。また君等には分からんだろうが、このヘラはテキ屋のあんちゃん達が使うような鉄製でもなければ、主婦が使うようなフッ素加工の類でもない。これがまさかチタン製である事には誰も気付きますまい。単なる貧乏人ではない。あえてフライパンを必要とせず、道路を利用する点で知的な貧乏と言える。

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

人はそれを貧乏知的生命体と呼び、太古の昔から恐れられてきた。人はこれ以上沈みようがない程のどん底に落ちきった時、信じられない行動に出る。そうして今日に至るまで新世界の扉を、次々に切り開いてきたのだ。そして今新たな扉が開かれんとしている。遂にまともな道に抜け出たのだ。

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