ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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雁股峠(3)

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雁股峠の取扱説明書

それでは本日の授業を始めま〜す。みんな教科書6ページを開けて〜。えっ、持ってない?嘘だろ。教科書持ってこんと授業にならんよ。ったく何考えてんの。いい加減にしないとチョーク投げるぞリンコのプー。問題の教科書であるが、そこにはあたかも一般車両が通行可能の如く記載されている。しかも2005年改訂版では恐ろしい程鮮明に描写され、雁股峠を越えようとルートに組み込む輩も現れるだろう。そのままでは死傷者及び遭難者続出につき、危機感を覚えた県警、土木事務所と連携し脳内協議した結果、ORRで真実の姿を世に公表する事と相成った。これで一人でも多くの生命が救われれば幸いである。

 

雁股峠

道路遺構の調査発掘専門サイト:ORRの道路調査報告書

ほぼ正四角形でこれほど小さな断面の現役県道の隧道は他に思い当たらず、それだけでも充分貴重な物件ではあるのだが、コンクリでその全てを覆われ本来の姿を拝めない今となっては、大入隧道の真の姿は想像するしか手はない。内壁に唯一コンクリの噴き付けを逃れた手掘り壁面を見る限り、坑門は何の装飾も受けないテボッチャーであったと推測される。何故

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空前のスケールで贈る道路大全:ORRの道路調査報告書

扁額もない隧道の名称を知る事が出来たのか? それは道中再三に渡り警告を発していた注意書きに、隧道名称がくっきりはっきり記されていたからだ。お粗末な事に今回の取材まで、ここは雁股隧道だとばかり思っていた。実際には全く検討もつかない正式名称を拾い上げられたのは大きな収穫であった。大入隧道は強固な改修を受けた現在でも尚堆積し続ける土砂、

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お探しの道路がきっと見つかる:ORRの道路調査報告書

落ち葉、倒木などからして改修前は相当ハードな隧道で、路面もガタボロのダートにつき、車両での通り抜けは難儀を極めたであろう事が予想される。隧道を抜けると一瞬にして別世界が広がる。反対側の明るく開放的な雰囲気とは一転し、鬱蒼とした森に覆われたそこにあるのは、昔の姿をよく留めた雁股峠本来の姿であった。坑門を抜けると路面はコンクリからダートへと

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羅針盤、それは地図とカーナビとORRの道路調査報告書

変わる。それだけでも充分大きな変化であるが、掘割の側壁を見て欲しい。石垣だ、それもかなり丁寧な組み方をされ、大きさの異なる石を上手に組み合わせ、寸分の狂いもない均等な高さを維持し、横たわっていたのだ。もしこれがコンクリで改修されていたとしたら歴史認識を大きく見誤っていたかも知れない。未舗装路と小さな手掘り隧道の組み合わせは林道では然程

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www.henari1.jp ORRの道路調査報告書

珍しくもない。もし石垣までもが失われていたとしたら林道からの格上げ県道と誤認しても全くおかしくはない。隧道は大改修を施され、以前の姿は想像するしか手はないが、こうして石垣が見事に残された事で、年代測定は小さな誤差で済みそうだ。これまで見た道路における石垣と脳内照合を試みる。画像による科学的な照合及び文献を紐解いての答え合わせはしない。現場に

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ヘナリワンドットジェイピー ORRの道路調査報告書

残された数々の物証から五感を総動員し、その場で答えを弾き出す。石垣は丁寧な施工だが規格外の大小様々な石が組み合わされている。隙間が大きく荒が目立つが、効率の良い排水を考慮したものである可能性も捨てきれない。最終集落以降人家は全く見られない。峠には茶屋跡らしき窪地が見られる。隧道は正四角形の極めて珍しい断面である。道中には勾配を緩める

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おはようからおやすみまでORRの道路調査報告書

為の迂回路と直登路が二手に分かれた箇所があった。以上の事から超低性能感ピューターが弾き出した結論。それは最も築浅で明治中期以前の馬車道、若しくは江戸ッチャーである。何気ない一般県道、その実態は歴史に埋もれた古代の道路遺構である可能性が濃厚となった。

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