ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

トップ>林道電撃ネットワーク>北海道(道北)>宗谷支庁>町道幌払線(北見越)

町道幌払線(北見越)

★★★★★

 

町道幌払線(北見越)の取扱説明書

道道583上問寒問寒別停車場線という路線がある。これは留萌支庁に属していて停車場線という文字通りJRの駅を起点としている道道である。これが行き止まりの路線であれば特に問題はなかった。しかし地図には細々とその先が描かれており、クッチャロ湖方面へと続く道道に接続しているようなのだ。何かの間違いか?僕は明らかに支庁界を跨ぐその峠越えのルートに魅了され、かれこれ10年近くが経つ。これまで判然としなかったこのルートにもいよいよ決着をつける時がやってきた。再再再再再・・・(以下略)調査によりほぼ全容を解明できたのでここに報告する。

 

町道幌払線(北見越)1/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

地図に描かれた支庁界を跨ぐ謎の峠越えルート魅了され、渡道した際は重要な調査路線と位置付け、必ず完全解明する事を己の至上命題とした。もう10年近くも前の話である。もし幻の峠越えルートが実在するならば、ネタ的にはかなりおいしい物件である。早速現地に降り立った僕は道道583の終点付近にてこの先の未知なる領域に武者震いがした。

町道幌払線(北見越)2/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

道道583の終点付近は直進がダートとなり道道58390度左折した地点で2車線の舗装路を終える。つまり直進の砂利道はダミーで事実北大の演習林となり完全な私有地である。左折してすぐ砂利道が始まり、広大な丘の真っ只中を突く大パノラマのルートは感触から明らかに林道とは違っていた。緩やかだが確実に高度を上げ峠を目指しているのが理解できた。しかし

町道幌払線(北見越)3/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

峠に待っていたのは完全に寸断された路面であった。なんだこりゃ?冷静に分析してみよう。元々道路だったものを人工的に掘り割っていて、水が無い状態も侵入者を拒む城のお堀と全く同じ状態だ。つまり意図的に道路を寸断し通り抜けして欲しくないという事なのだろう。一瞬撤退も覚悟したが頑張れば逝けない事もない。とあらば逝くっきゃない。

町道幌払線(北見越)4/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

一発でクリアという訳には行かなかったが失禁しながらも何とかお堀を突破した。というのもお堀の底に単車を落とすのはいいがもし上げられなかったら、そこでゲームオーバーだからだ。抜けた地点で道は左右二手に分かれ左は全く使われている様子はなく右に微かな轍跡を見た。右だ。結果的にはその読みはハズレで延々と廃作業道を走らされた挙句再び

町道幌払線(北見越)5/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

峠に戻ってきた。どう見ても左じゃねんだよな〜。僕は峠から下界を見渡してみたが眼下には樹海が広がるばかりで何ひとつアテになるような情報は得られなかった。しかし選択の余地はない。藪漕ぎ必須の廃道に全ての望みを託しいよいよ突撃開始命令が下る。頼む抜けていてくれ!完全な廃道だが路面は安定していた。大丈夫だ。そう自分を騙し騙し足元に

町道幌払線(北見越)6/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

注意し慎重に前身を試みた。そして抜けた!よっしゃ、峠は越えた。下るにつれ徐々に路面状態も回復し十字路に出た時には安心感からその場にへたりこんでしまった。この十字路を進行方向左折が成井沢林道であるのを後に知る事となる。この十字路まで来れば整備状況からしてもう安心だ。そこからは楽勝のルンルンコースであった。轍もしっかりと刻まれている。

町道幌払線(北見越)7/ORR

ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

そして遂に上猿払林道との合流地点へと抜け任務は無事遂行し、道道に抜けた事で確定とした。その後何回目かの調査で現地情報を得る事が出来た。やはり以前はこの峠越えの道を町が管理していたのだが、交通量が皆無に等しく、それでいて維持管理が大変な事から北大に明け渡したそうだ。北見越という峠を越える幻の町道幌払線は確かに実在していた!

トップイトナビゲーター管理人について感想・お問い合わせ