ORRの道路調査報告書:全国の廃道隧道酷道旧道林道を個人が実走調査したレビュー

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鳥居隧道(1)

★★★★

 

鳥居隧道の取扱説明書

供用年数が比較的短かった為か、それとも峰越えルートが脚光を浴びている為か、鳥居峠に初めて突かれた隧道は、誰にも注目される事なくひっそりと余生を送っている。市販の地図にもその存在は記されているが、余りにも小さ過ぎてその存在にほとんど気付く事はない。現道の鳥居トンネルが1977年に開通するまでの間、日本の高度成長期を支えてきたと言っても過言ではない屋台骨の鳥居隧道とはいったいどのようなお姿をしているのだろうか?

 

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ドライブ&ツーリングのネタ帳ORR

いったいいつからこの旧道上にあるのだろうか?この実幅4車線もあるうちの3/4を占有する施設は。土台といいフェンスといいピカピカの新築物件であり、築12年といった所か。僅か1車線分を残して堂々と道の真ん中にこのような施設を設ける事が出来るという事は、この場所も個人もしくは法人に払い下げられ、ゲートこそ設置されていないものの、正確には私有地か社有地になって

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いるのかも知れない。これが公共の物であるならば村が設置したのだろうが、それにしても道路を無視したかのような大胆な設置の仕方だ。まあ旧道を完全に塞がなかっただけマシではあるが。視界前方に目を向けると遂にターゲットが姿を現した。稜線まではとてもじゃないが、この2車線路を導くのは難しい。大型車でも負担のかからない緩い線形でここまで導いているのだ。ここから

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急に九十九俺が始まって、ハイそうですかと納得出来るドライバーなどいやしない。なにせここは幹線国道である。当然それを意識して計画したに違いないのだから、当時としては画期的なプロジェクトだったに違いない。何せそれまで鳥居峠と言えば、ダートの峰越えルートしか存在しなかったのだ。離合箇所もほとんど無く、大型車1台がやっと通れるそれはそれは厳しい峠越えであった。

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僕の経験則からも峠を越えるだけで、当時は軽く1時間弱は掛ったはずである。今と違って峰越えルートしか存在しない訳だから、当たり前の話だが全ての車両が、そこに集まる訳で、当時どれほどの交通量であったのかは定かでないが、この幹線道路を僅か1車線の山道1本でこなしていたのは奇跡に近い。日増しに交通量は増え、当然の如し拡幅か新道の建設かを迫られる訳だが、

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結果的に峰越えルートは拡幅も舗装化も成されず、新道として鳥居峠に初めて風穴が開けられる事となった。それまで旧中山道時代だと奈良井宿を出発し、鳥居峠を越えて隣の薮原宿へ辿り着くまで般ピーで約半日、健脚や飛脚でも2時間半を要する道程であったものが、峰越え自動車道の開通で約1時間へと短縮、そこに両宿場間を僅か15分で結ぼうという壮大なプロジェクトが

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動き出したのである。鳥居峠を常用的に利用する地域の人々や、旅人、物資を運搬する長距離便の商用車などは1日も早いトンネルの開通を待ち望んだに違いない。ほーれー掘れ掘れ掘れー飯田ちゃーん飯田ちゃーん♪隧道開通を待ち望む熱狂的なサポーター達の声援を受け、隧道掘削マシーン飯田ちゃん1号は昼夜を問わず稼動し続け、遂に対向から吹きすさぶ猛烈な風を受けた

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事で鳥居峠の新時代が幕開けするのである。あの日あの時鳥居峠に鳴り響いた隧道掘削のけたたましい騒音を、あゆがフルコーラスを引き連れBold&Deliciousにてこう表現している。

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↑これどこの工事現場でも使えるな。

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